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日高報知新聞

「アイヌ技法は奥が深い」【浦河】

 浦河町堺町東1の堺町生活館では、昨年7月から「生活館活動推進事業」の一環で「手芸教室」と「イテセ教室」が行われている。

 同事業は1988年(昭和63年)から30年以上続く事業。アイヌ技法で用いる刺しゅうなどの手芸と、アイヌの手仕事の基礎などを手ほどきを受けるイテセ教室は毎年定員を上回るほど好評だ。

 講師は同生活に常駐するアイヌ生活相談員の堀悦子さん(68)。堀さんは1996年(平成8年)から同相談員に就任し、教室の講師は6年目になる。

 この中でイテセ教室(全12回)では5人が参加。このうち3月11日には教室生3人が自主的に参加した。アットゥシ(はた)織に取り組む3人は同教室で得たアイヌ技法の奥深さに感服している。

 アットゥシ織は本来のサイズの3分の1ほどの大きさで、織機の素材となるオヒョウも教室生たちがオヒョウの木の皮を剥ぐ所から始まり、糸なども1から自分たちで作成し、織機そのものを自分で手掛ける。また、編むときは織機だけに頼るのではなく、自らの身体も織機の調節となり、身体一つとっても動き次第で織機は動かなくなり、身体全体がアットゥシ織の意識を持つことが大切だという。

 堀さんは「若いうちからアイヌ技法を教えていかなければ伝わらない。昔の長老が行っていた作業を伝えていきたい」と今後はさらに伝承活動に力を注いでいきたいと話した。

 堀さんが織る姿を撮影した動画を見ながら取り組む教室生の原田智子さん(52)は、「材料の貴重さや工程の複雑さなどアイヌ技法は奥が深いなと感じた。教室では堀さんも含め、みんなで談笑しながら行っているので、とても楽しい」と話した。

堀さん(右)から指導を受けながらアットゥシ織に挑戦する教室生たち

 

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