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苫小牧民報

避難者らの「今」描く 演劇「えぞりす亭にて2022」 東日本大震災から11年 5月に苫小牧公演

東日本大震災で被災した人たちの思いをテーマにした演劇「えぞりす亭にて2022」の苫小牧公演が5月14、15の両日、苫小牧市糸井の三星ハスカップホールで開かれる。江別市に実在する喫茶店「えぞりす亭」を訪れた被災者が、震災発生から11年を経た今の心情を吐露する設定のオムニバス形式の舞台だ。

福島から避難し、江別市内でえぞりす亭を経営する宍戸さん。演劇の脚本を担当する

 「えぞりす亭にて」苫小牧公演は昨年6月、震災10年を振り返る内容で初開催されたが今回はそれから1年を経た被災者の心情を描く。前作と同様、震災に伴う福島第1原発事故で、福島県伊達市から札幌市厚別区に自主避難し、江別市大麻東町で喫茶店を経営する宍戸隆子さん(49)が脚本を担当する。

 舞台では震災後、道内に避難してきた母と娘、故郷を津波で失った男性、被災当時幼児だった中学生、偏見や社会制度と闘い続ける人、避難者をみとった介護士の6人が登場。それぞれの視線の先には観客がおり、店主に語り掛ける言葉は真っすぐに突き刺さるという。

 「被災者に節目は存在しない。古里から避難した人も残った人も心のどこかに後悔や不安、わだかまりを抱えて毎日を過ごしている」と宍戸さん。震災から丸11年の11日には、えぞりす亭に道内への避難者ら約10人が集まり、地震発生時刻の午後2時46分、犠牲者に黙とうをささげた。

 宍戸さんは「演劇の登場人物は、実在する人たちの代弁者でもある。葛藤ややり切れない思いを抱えながらも懸命に生きる人たちがいることを知ってほしい」と訴える。

 公演は札幌で復興支援活動に取り組む「子どもを守ろうよ」の会、えぞりす亭実行委員会が主催。前回、苫小牧会場を提供した「斉藤征義の宮沢賢治と詩の世界館」(王子町)が後援する。

 両日とも午後2時から約1時間を予定しており、定員は各回100人(要事前予約)。チケットは大人1000円、高校生以下600円。小学3年生以下は無料だが、保護者の同伴が必要となる。

 家族割引があり、保護者同伴の小学4年生以上の児童生徒は300円で鑑賞できる。

 予約、問い合わせは斉藤征義の宮沢賢治と詩の世界館の丸山さん 携帯電話080(8746)6558。毎週水~日曜の午前10時~午後4時。

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