日高振興局は24日、新型コロナウイルス感染症対策地方本部会議（本部長、北村英則日高振興局長）を開き、日本全国で急激に感染者が増加し、道内でも１日あたり１０００人を越える感染者が確認されたことから、近日中に適用が決定される「まん延防止等重点措置」において感染防止対策の周知徹底を確認した。

　全道の陽性累計は23日現在で７万３４１７人。療養者数は10万人あたり１２０・２人、病床使用率は17・９％と増加が続いており、若年者の感染者が多いという年代別の割合や軽症・無症状の人が大多数を占めている状況に変化はないが、新規感染者数が急速に増加している。60代以上の感染者や症状のある人の実人数が大きく増加しており、今後も入院患者の増加傾向が継続すると見られる。こうした状況やこれまでの増加数を踏まえると、数日以内に20％を超えると見込まれる。また、道内でもオミクロン株への置き換わりが進む中、全道の新規感染者数は１月19日に１０００人を超え、翌20日には１４３７人となり過去最多を更新するなど急速に増加している。

　日高管内では23日現在で累計３８０人。昨年10月17日から12月25日までゼロだった感染者数が12月26日から少しづつ増加し始め、１月16日に22人、17日に６人、18日に２人、19日に４人、20日に１人、21日に４人、22日に１人、23日に14人などを確認。15日には、成人式後に友人同士で飲食を伴う会合において41人のクラスター、23日には平取町の養護学校宿舎でも８人の感染者が確認されクラスター認定を公表した。

　今後の対策として「レベル２」の３つの指標を超えて22日に移行した今、全道を対象とした「まん延防止等重点措置」を実施し、「混雑している場所などへの外出・移動」や「不要不急の都道府県間の移動」を控えること、飲食の場面では「４人以内など少人数、短時間で、深酒をせず、大声を出さず、会話の時はマスク着用」などの感染リスクを避ける行動を、重点措置の適用を待たずに協力を求めていく。

　治療が必要な人確実かつ適切に医療機関につなげていくため、必要な行政検査はもとより、陽性者の療養先を迅速に決定するほか、重症化リスクのある人への経口治療薬などの投与による重症化予防の徹底、疫学調査の重点化取り組みを進めるほか、無料検査登録事業所の拡充、高齢者接種のペースアップを含めたワクチン３回目接種などの円滑な実施に向け、市町村などへの支援に取り組む。

　さらに「道民や道内に滞在している皆様へ（２通り）」「飲食店」「イベントの開催」「飲食店以外の施設」「事業者へ」「公立施設」「学校」への要請項目も確認するとともに適用されたあとに発出する「日高管内の皆さまへの緊急メッセージ」として①「マスクの着用」、「手指消毒」、「換気」をはじめとした基本的な感染防止対策の徹底②発熱などの症状がある場合は、外出や移動を控え、かかりつけ医や診療・検査医療機関を受診③混雑している場所への外出・移動を控える④普段会わない人や重症化リスクの高い人と接する際は基本的な感染防止対策をさらに徹底⑤不要不急の都道府県の移動は極力控える―など９つの協力を求め、広く住民に呼び掛けている。

感染防止を呼び掛ける北村日高振興局長