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函館新聞

こつこつ音訳、校正 視覚障害者の「目」に 青い鳥朗読奉仕団の4人受賞【函館】

今年の朗読奉仕者の賞を受賞した(左から)佐藤さん、坂下さん、加藤さん、後藤さん

 視覚障害者のために録音図書を作る、函館市のボランティア団体「青い鳥朗読奉仕団」(黒丸義子代表)のメンバー、加藤とよ実さん(73)が今年の朗読奉仕者の全国表彰を受賞した。同団体からほかに北海道地区表彰に2人、奨励賞に1人が選ばれた。視覚障害者の目の代わりとなってこつこつと音訳や校正を続けたことが認められた。4人は「利用者のためだけを考えて続けてきた結果。大変なことも多いが、賞は励みになる」と喜んでいる。

 鉄道弘済会(東京)と日本盲人福祉委員会(同)の主催で、今回で53回目。朗読録音と校正、DAISY編集の各分野で表彰している。

 北海道地区表彰を受賞したのは後藤邦子さん(73、朗読録音)と坂下由美子さん(73、校正)。活動を始めて5年以内の人に贈られる奨励賞は佐藤健さん(62)が受賞した。

 奉仕団のメンバーが全国表彰を受賞するのは7年ぶり。加藤さんは1999年に活動を開始した。初代の代表の新聞記事を見て、活動に興味を持ったのがきっかけ。現在は函館視覚障害者福祉協議会の事務局で働く傍ら、ボランティアを続けている。

 「音訳は感情を込めず、淡々と読むことが基本。年齢を重ねて声が出にくくなったが、声を維持しながら活動を続けていきたい」と気持ちを新たにする。

 後藤さんと坂下さんは2007年に奉仕団に入った〝同期〟。2人とも本を読むのが好きで、人の役に立ちたいという思いが原動力だ。後藤さんは「グラフや表の内容も表現しなければならないのが苦労するところだが、上手にできると自信になる」と語る。坂下さんは「間違わないことを常に心掛けている。読むときは、利用者が分かりやすいかどうかだけを考えている」と力を込める。

 函館どつくに勤務する佐藤さんは、19年に奉仕団の活動に飛び込んだ。「還暦を前に何か新しいことを始めようと思ったのがきっかけだった」と話す。「奨励賞はこれからもやめないで続けろと言われているよう。長くボランティアを続けていきたい」と意欲満々だ。

 黒丸代表(69)は「4人とも頑張っているので受賞はとてもうれしい」と喜ぶ。メンバーの高齢化が進んでいることを課題に挙げ、「若い人にも活動に興味を持ってもらえれば」と話している。

 贈呈式は、地区表彰と奨励賞が9月7日に札幌で、全国表彰が同28日に東京で開かれる。

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