旧Aコープ上厚真店の建物 町が買い取り改修へ 店舗活用事業者を公募 厚真
厚真町は、4月末で閉店した上厚真のスーパーマーケット「Aコープ上厚真店」の建物を所有者のとまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)から買い取り、改修することを決めた。町は「一日も早く地域住民の暮らしを支える店舗を再開させたい」と、改修工事と並行して建物を活用する事業者を公募し、地域住民の利便性確保へ対応を急ぐ。
同店は、2007年から同農協の委託を受けて地元の折坂商店が運営。食料品や日用品などを販売していた。しかし、住民の流出や高齢化で客足が遠のき、売り上げが減少。店舗から撤退したため、閉店した。
上厚真地区では現在、子育て世帯など若い世代の移住が進んでいるが、近隣のむかわ町や苫小牧市にあるスーパーに車で15~20分ほどかけて買い物に行ったり、宅配サービスを利用したりする住民が多い。一方、町は次世代半導体製造Rapidus(ラピダス、東京)の千歳進出に伴い、従業員の居住地として、町内の150区画を提案することを計画している。同地区でも宅地分譲地を整備し、居住受け入れをする考えで、市街地の店舗確保を課題としていた。
町は、今年度一般会計予算として、同店の建物取得費と改修費を合わせ7060万円を計上。建物を取得した後、内外装の改修や再生可能エネルギー設備の設置工事を進めながら、活用事業者を早期に確定させたい考えだ。町産業経済課は「(Aコープ上厚真店が)閉店し、住民が買い物に困っているという話を聞く。食料品や日用品などを販売する店舗を、早期に再開させたい」と話している。
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