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十勝毎日新聞

オンラインで眼科 道内初 札幌の医師が遠隔診察【更別】

 更別村が推進するスーパビレッジ構想の一環で、村国保診療所はオンラインで眼科診療を行っている。北海道大学客員教授で札幌市内の眼科・内科の「そうせいイーストクリニック」の野田航介院長(52)が、遠隔で村と電子カルテを共有して診察する。眼科のオンライン診療は道内でも初めてとみられる。

電子カルテの説明をする国保診療所の山田所長。画面中は野田院長

 診療所は、国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用し、網膜の断層画像を撮影する断層計や眼底カメラ、眼圧計を導入。3月24日にオンラインによる眼科診療を開始した。糖尿病などの持病のある人が定期健診に訪れた際などに、看護師が機器を使って検査を行い、クラウド上で電子カルテを野田院長に共有する。

 野田院長はカルテを読影、診療所長の山田康介医師(49)に診断結果を報告し、山田所長から患者に伝えられる。早急な治療が必要と判断した場合には紹介状を書き、帯広市などの病院を受診してもらう。

 村内には国保診療所のほかに医療機関はなく、同診療所で定期健診する糖尿病患者が合併しやすい緑内障・白内障などの検査をしづらい環境だった。機器や遠隔医療の導入により患者が定期健診のために帯広市などの遠方の眼科まで行く必要がなくなり、失明の恐れもある眼病の早期発見にもつながる見込みだ。

 診療所の山田所長は「眼科診療は、村外への定期健診を患者にお願いしても、なかなか行ってもらえない現状だった。遠隔医療をきっかけに広く、気軽に眼科の検査を受けてもらえるようになり、村民の健康に寄与できる」と期待する。

 野田院長は「道内は一つ一つの自治体の距離が離れていて、全員が十分な医療を受けることが難しい。その点更別村は5Gの導入や情報インフラの整備が進んでいて、遠隔医療が導入しやすい環境にあった」と振り返り、「住民も見知らぬ医師の診察を受けるより、かかりつけ医から結果を聞いた方が安心できる。更別村をモデルケースに他の自治体にも波及していけばうれしい」と話している。

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