Jブルークレジット認証、CO2吸収量の権利売却 白老沿岸・人工リーフ群生の海洋植物【白老】
白老沿岸に設置された人工リーフに群生したミツイシコンブなどが吸収する二酸化炭素(CO2)について、ジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE、神奈川県)は、海洋植物が吸収・貯留するCO2吸収量の権利である「Jブルークレジット」として認証した。2月27日付。いぶり中央漁協など4者が申請した。
白老町によると、人工リーフは、北海道開発局室蘭開発建設部苫小牧砂防海岸事務所が2000年から計6基を210~360メートル沿岸に越波対策のために設置した。全長は1・77キロで白老町の高砂町から東町沿岸にかけて沈められている。昆布などが生育しやすい水産協調型の構造。
海藻類が吸収するCO2の量に着目。同漁協をはじめ、北海道栽培漁業振興公社、白老町環境会議、白老町が認証の申請を行った。認証を受けた藻場の面積は4・66ヘクタール。CO2の吸収量は22・3トン(22年度分)。同年度分の権利への入札をJBEが4月17日まで受け付ける。
コンブのほか、ウニやナマコなどの生息場所となっている。特にウニは磯焼け防止の観点からも漁獲されており、漁獲量は12年で2トンほどだったが、19年には20トンを超えるなど10年間で6倍ほどに増加したという。
今年3月に4者でつくる白老水産海洋協議会を立ち上げた。23年度分以降は同協議会で申請する考え。藻場の保全活動と漁業振興の両立、環境教育など海の環境保全活動といった取り組みも進めていく。
大塩英男町長は、町議会定例会3月会議の行政報告で認証を取得したことを報告。「関係機関の連携による地域資源を活用したカーボンオフセットの代表的な取り組みとして発展していくことを大いに期待する」と述べた。
【Jブルークレジット】コンブなどの海洋植物が海水に溶けたCO2を吸収して光合成によってつくり出した有機炭素化合物(ブルーカーボン)に価格を設定し、企業などが事業活動のCO2排出量と取引して相殺するカーボンオフセット・クレジット。国が認可したJBEが認証、発行する。企業などがクレジットを購入し、得た利益は活動資金などに充てる。海藻や海草は森林に比べCO2の吸収量が多く、優れた吸収源として注目されている。
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