馬上から北西の方向に神矢（破魔矢）を放つ楡田美浩宮司

【日高】町内本町の義経神社で24日、「初午祭（はつうまさい）」が行われ、軽種馬関係者や一般者約１００人が参拝して愛馬の無病息災、戦勝必勝、家内安全、諸願成就を祈願した。

　初午祭は、馬を大切にしたとされる源義経を祀っている義経神社で、毎年２月の初午の日に行われる神事。今年度は神社の都合により二の午の日に初午祭を行った。

　１９７３年（昭和48年）ごろから行われており今年51回目。初めに宮司が冷水を浴びて心身を清める「寒中みそぎ」を行った。呼吸を整えその土地と一体になり、自分自身・参列している人をお祓いした。その後神殿で祭儀を行い、祝詞（のりと）奏上、玉ぐし奉てんで神前に拝礼し願い事の成就を祈願した。

　今年の邪気を払う恒例の「矢刺しの神事」の行事者は楡田美浩宮司（47）。地域の五穀豊穣と家内安全、厄除けを祈願し馬上から今年の歳破の方とされる北西に向って神矢（破魔矢）を三射し悪鬼退散を祈願した。放たれた矢を拾うと幸運が訪れると言われていることから、参拝者が競って矢を拾った。

　矢を拾った西山牧場（日高町富川西）の後藤誠治さん（45）は「１番矢を拾った。大変良かった。昨年は矢を拾って重賞をとれた。今年も拾うことができたので神矢の力を借りて良いことがあるのではないかと思う」と笑顔で話した。「餅まき」も行われた。