銀河の湯で「顔認証」 オカモト導入、公共2カ所目【足寄】
オカモト(帯広)は指定管理者を務める足寄町営温泉浴場「銀河の湯あしょろ」の入館管理に「顔認証システム」を導入した。対象となる定期利用者は券を持参しなくても“顔パス”で入れる。公共施設での顔認証導入は個人情報保護の観点からハードルが高いといい、全国で公共施設管理を手掛ける同社でも2カ所目。利用者と施設管理者双方の負担が減ると注目を集めている。
同施設は月3万人ほどが利用。利用者の約9割が町民で、利用頻度が高い人のために定期券を販売している。定期券は毎回持参して提示する面倒さや紛失などの問題点があり、利便性向上を目的に昨年12月、顔認証システムを導入した。
対象者は端末に顔を登録しておき、入館時に専用端末に顔をかざして認証されると中に入ることができる。毎日通っている町内の無職藤原茂さん(75)は「紙をいちいち出して受付に渡さなくていいから楽。無くす心配もない」と話していた。施設担当の西尾仁さんは「これまで手作業で行っていた券の更新や情報管理がデータ化され、利用者だけでなく管理側も便利になった」と話している。
機器・システムはソフトバンクグループのJCV(日本コンピュータビジョン、東京)が構築。オカモトによると「性能が良く正確。受け付け作業がスムーズに進む」という。
現在、定期券購入者70人のうち約50名が登録し、システムを利用している。オカモトは「成功事例の横導入が当社の強み。町と協議して銀河の湯での取り組みにさらに磨きをかけ、この事例をもとに他施設でもICTや生成AIを活用した技術の導入を進めていきたい」としている。
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