空気砲ブースで的当てを楽しむ子どもたち

　浦河町教委主催の令和５年度浦河高校連携講座「高校生によるサイエンスラボ」が19日夜、町総合文化会館ふれあいホールで開かれ、町内の小学生とその保護者ら45人が参加し浦河高校生が考えた各種実験ブースを遊びながら楽しみ理科への興味を広げた。

　同講座は、地域の連帯感を高め、活力あるふるさとづくりを進めるため、１９９６年（平成８年）に町教委と浦河高校が連携しスタート。当初は大人向けの生涯学習講座を主としていたが、現在は、子どもや保護者向けの講座も積極的に展開し、進学希望者確保の一助にもなっている。

　浦河高校の２、３年生徒21人が「物理基礎」の授業で、子どもたちが安全に楽しめる実験を考案し、会場のセッティングや実験の企画運営まで、全てを担当し講座を実施。

　実験ブースは「静電気とアメンボ」「スライムづくり＆ブーメラン」「空気砲」「ダイラタンシー現象体験」「われないシャボン玉」など７つを設置。子どもたちは自由にブースを周って、高校生のアドバイスを受けながら科学現象を体験した。

　この中で人気を集めた空気砲ブースでは、ペットボトルを改良した空気砲に綿の弾を詰めて的を倒すゲームに子どもたちは夢中になり、スライムづくりでは、子どもたちが好きな色を選び色とりどりのスライムを完成させ喜んだ。

　初めて参加した相馬唯人君（堺町小３年）は「大きな空気砲の音に驚いた。スライムづくりも上手くできた。全部楽しかった」と満足げな様子。

　空気砲を担当した２年生の佐藤竜郎さんは、「準備期間の１カ月間、子どもの目線で楽しいと思ってもらえるようなことを想像し、授業の中で試験的に実施しながら試行錯誤した。やる前は不安だったが、たくさんの子どもたちが来てくれて楽しんでもらえてよかった。準備してきた甲斐があった」と話していた。