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函館新聞

西川司さん時代小説新シリーズ発売 「ふうらい同心日暮半睡」【函館】

時代小説新シリーズ「ふうらい同心日暮半睡」を紹介する西川さん

 函館在住の作家、西川司さん(65)は、今年から手掛けた時代小説の新シリーズ「ふうらい同心日暮半睡(ひぐらしはんすい)」(コスミック出版)を今月に発売した。人情味あふれる隠居身分の半睡(日暮慶一郎)と養子新之助の親子同心、岡っ引き亀次郎の3人が江戸中期の本所長崎町(現墨田区)周辺で起きる事件の謎を解き、登場人物の哀情が描かれている。

 4月と7月に「深川の重蔵捕物控ゑ」(二見書房)を続けて発売し、半睡の執筆も進めてきた。重蔵は高倉健さんをほうふつさせる寡黙で言葉少ない岡っ引きだが、半睡は柔らかくも鋭い言葉や目線で物事を見たり、相手を説き伏せたりする。「ジョージ秋山さんの漫画をドラマ化した『浮浪雲(はぐれぐも)』の主演だった渡哲也さんをイメージした」と西川さん。「好対象な主役らを設定することで、物語の展開や登場人物の心情の推移も異なるように描くことができる。読者もその差を楽しめると思う」と話す。

 春夏秋冬で発生した4話で構成。当時の江戸風情や民俗・文化を感じさせ、犯人らに起きる変化も抑揚ある文で展開。せりふも多いことでテンポ良く読むことができる。推理が膨らむ中、思わぬ人物で一件落着した後も半睡の温かさを感じる場面が続く。西川さんは「結末を想像させないように物語を生み出す苦労はある。時代小説としては後発の作家なので他にはないものでないと生き残れない」と説く。

 重蔵、半睡に加え来年春には新シリーズも出版予定。「時代小説は現代に通じることもあり安定した読み物とされるが、若い人が親しみやすいような表現で江戸時代の捕り物としたい」と意欲を語った。

 314ページ、文庫判。748円(税込み)。全国の書店、電子書籍で販売中。出版を記念し26日午後1時から函館蔦屋書店でトークショーを行う。執筆スタイルなどを紹介する。入場無料、事前申し込み不要。

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