「タンタカ」漫画版制作へ 村山さん本紙「ネイチャーガイド」連載小説【釧路市】
釧路新聞の毎週木曜日に掲載している「ネイチャーガイド」で連載している釣り小説「タンタカ」の漫画版が製作されることとなった。「タンタカ」は釧路地方をフィールドに若い女性が、釣りの最中に謎の死を遂げた父と兄について釣りをしながら謎を解くというストーリー。原作者は村山憲明さんで、漫画は沖縄県在住のイラストレーター時川真一さん。村山さんは「より広く多くの皆さんに読んでもらい、地域の活性化に貢献したい」と語り、今後の出版に向け地元自治体や住民の協力を求めるとともに、クラウドファンディング(CF)も呼び掛ける。
小説「タンタカ」は、主人公「ナミ」の父と兄が釣りの最中に謎の死を遂げている。キーワードとなる「ノート」と「マキリのような竿」の証言を基に、幼なじみ「メル」と偶然川で知り合った父を師としていた男「輝元」と共に謎を解き明かすストーリー。女子アイスホッケーのチームメートでもある2人は、釣行を繰り返しながらのナイスプレーを見せつつ、自然の体験を基にさらなる糸口が徐々に分かっていく内容。実在する場所や店、グルメ、アイヌ文化なども織り交ぜている。
小説は、昨年6月から本紙木曜日に掲載しているネイチャーガイドの中で連載が始まり、好評を博している。
原作者の村山さんは地元の高校を卒業後、幼い頃から好きだった釣り具業界に入る。現在、道内一のプロショップ「ランカーズクシロ」に所属し、店員の傍らオリジナルルアーを作成販売し、各メーカーのテスターを引き受けつつ動画も配信している。
小説の漫画化は、釣りや北海道に興味を持つ若い世代や各年齢層に向け、小説よりも分かりやすく楽しく情報を伝えようと計画。ランカーズに客として来ていた時川さんと意気投合、漫画化を目指すこととなった。
漫画化の目的について村山さんは「私たちが住む地域の魅力を、釣りを通して漫画化することでより広く伝えることができ、多くの皆さんに読んでもらうことで地域の活性化にもつなげたい」と語り、将来的には「聖地巡礼」まで至ると地域経済にも貢献できると見込んでいる。
すでに漫画化は進行しており、年度内に1冊目の完成を目指す。CFも行う計画で、今後の製作費に充てることにしている。
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