津波警報、必ず避難を 防災地域づくり講演会
【網走】道の津波防災地域づくり講演会が市エコーセンターで開かれ、地域住民や自治体、高校生などが津波を想定した対策の必要性、日ごろの備えの重要さについて認識を深めた。
11月5日の「津波防災の日」に合わせて、道が2013年から道内各地を会場に開いているもの。今回は日本災害情報学会の会長を務める東大大学院情報学環の片田敏孝特任教授が「巨大津波想定にどう向かい合うか」のテーマで講演した。
この中で片田特任教授は、オホーツク海で津波といっても実感がわかないが、06年と07年には津波警報が発令されていることを例に、津波を想定した対策の必要性を説いた。
また、06年の津波警報では住民の56・4%が避難したのに対し、07年では27・7%と半減したという宗谷地方での調査結果を基に「津波警報が出ても、大きな津波が来なかったら『逃げなくてもよかった』となってしまい、本当に津波が来た時に『逃げておけばよかった』となってしまう」と、津波警報で避難してくれるかは住民の考え方次第と指摘した。
この対策として、片田特任教授は「警報後に津波が来なくても、それは『空振り』ではなく『素振り』。警報のたびに避難し、津波が来なければ『来なくてよかった』と考えることで、本当に津波が来た時の命が決まる」と述べ、住民意識の重要性を改めて説いた。
今回は津波をテーマにした講演だったが「気象の異変があまりに大きい」として、水害などの対策にも言及。これまで道内は過去100年の統計を参考に治水、治山対策を講じているが、片田特任教授は「従来の緩い降雨ではなく、道内でも南国のようなスコールが起きるようになっており、従来の統計を基にしていては水害に対応できない」と述べ、道内も新たな水害対策が必要と訴えた。
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