香山医師の講話を熱心に聴講する聴衆

【えりも】町生涯学習推進協議会主催の各分野で活躍する著名人を講師に招き、心の豊かさと学ぶ意欲を高める「町生涯学習講演会」が26日、町福祉センターで開かれ１００人が聴講した。

　講師は、精神科医・総合診療医の胆振管内むかわ町国民健康保険穂別診療所の香山リカ副所長（62）。同医師は東京医科大卒業後、立教大教授などを経て、２０２２年から穂別診療所でへき地医療に取り組んでいる。

　講演会のテーマは「ストレスに負けず、地域で元気に暮らす」。

　「おさえておきたい基本」では、年を取ること（加齢、エンディング）は病、悪、恥ではない。高齢になればガタもくれば、ほころびも出ることを忘れない。全ての基本は自分は自分、ひとはひとで、あまり他人と比べない。老化と死は全ての人に必ず来る―と話した。

　また、努力次第で心はいつまでも若くいられる。心は何歳からでも成長できる。心が元気ならからだが病気でも「健康」でいられる。無理をしないで弱音を吐こう。つらい現実から目を背けたっていい―と述べ、「これからも自信を持っていっしょに楽しく頑張りましょう！」と結んだ。

　聴講した大高耕二さん（84）は「講話を聞いてすっきりした気分です。これからはマイペースで人生を歩みます」と話した。