北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

苫小牧民報

NZからマオリ8人 アイヌ文化に理解深める 「先住民交流ツアー」で来町 白老

ニュージーランド(NZ)政府の奨学生で、先住民族マオリの部族「ンガティ・マニアポト」の男女8人が23日、アイヌ民族との交流を目的とした「先住民交流ツアー」で白老町を訪れた。一行の来道は、NZ側が昨秋、道に依頼して実現した。同町にはツアー初日に訪れ、白老アイヌ協会のメンバーとの懇談やアイヌ文様刺しゅうの体験でアイヌ文化に理解を深めた。

アイヌ文様刺しゅうを体験する奨学生

 道と在日ニュージーランド大使館は2017年5月、教育や農業など各分野でアイヌとマオリの協力関係を強化する覚書を締結しており、両先住民族が覚書に基づいて交流するのは今回が初めて。

 奨学生は、NZ北島のワイカト地方に暮らす20~50代の学生や教員、グラフィックデザイナーなど。政府の支援を受けて来道した。2月4日まで、平取町や釧路市阿寒町、札幌市など道内各地のアイヌと交流する。白老町には25日までの3日間滞在し、民族共生象徴空間(ウポポイ)などを見学する予定。

 この日は、白老町役場を訪れ、マオリの伝統的な愛の歌を披露。その後、白老アイヌ協会の山丸和幸理事長(74)らと懇談した。山丸理事長は「アイヌは約150年前に道民に組み入れられた際、民族の風習や言葉は全て禁止された。そのため今は満足に話せる人はいない」と民族の現実を説明。一行を率いる政府関係者でマオリのエド・トゥアリさん(55)もマオリ語の現状について「消滅の危機に瀕したが復興活動によって国内公用語の一つになった」と伝えた。双方は先住権に対する政府の取り組みなどについて意見交換した。

 懇談を終え、山丸理事長は「世界各地の先住民族が置かれた現実や現状について理解を深め、お互いの未来に向かって学び合っていきたい」と述べた。一行の代表ルーク・モスさん(26)は「先住民族が直面する問題を共有できて意義深い時間になった。今後は交流がありふれたものに変われるよう期待する」と話した。

 懇談後は、コースターへのアイヌ文様刺しゅうを体験した。

関連記事

苫小牧民報

段ボールベッド組み立てる 日工道専が防災キャンプ  登別

登別市の日本工学院北海道専門学校(福井誠校長)公務員学科(2年制)は23日、防災キャンプを校内で開き、18~19歳の1年生11人が市職員の指導で段ボールベッドの組み立て、片付けなどを体験した。 ...

苫小牧民報

あすまで多彩なイベント 苫小牧アートフェス開幕

市民参加型の芸術祭、苫小牧アートフェスティバル2024(実行委員会主催)が27日、苫小牧市末広町の出光カルチャーパーク(市文化公園)をメイン会場に始まった。  美術博物館祭、音楽祭TOMAK...

十勝毎日新聞

「がんばれワカナ」 パリ五輪出場・永原選手 グッズ配り応援準備万全【芽室】

 パリ五輪のバドミントン女子ダブルス日本代表で、芽室町出身の永原和可那選手(28)の初戦を前日に控えた26日、町は試合観戦を盛り上げてもらおうと、町内でグッズを配布した。町内の小中学生や町民が折っ...

十勝毎日新聞

“おとな”も保育園留学 地方の子育て学ぶ【上士幌】

 上士幌町は今年度から、50歳前後で子育てを終えた“プレシニア世代”を対象に、保育園で働きながら学ぶ「おとなの保育園留学」を道内で初めて開始した。移住や関係人口の増加、人材確保につなげたい考え。町は...

十勝毎日新聞

クラシックカーで優しいラリー 堺正章さんも参加【帯広】

 戦前の世界的名ドライバーをしのびつつ、北海道の大自然の中を博物館入りレベルのクラシックカーでのんびり走るラリーの第2日が27日、帯広発着で行われた。タレント堺正章さん(77)らが最も古い車で1...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス