満開のサクラのなか松前城をめざす参詣登城（４月３０日午前＝松前町提供）

　【松前】松前さくらまつり開催期間中の松前公園では、国の重要無形文化財、松前神楽など郷土芸能が一堂に会す「郷土芸能大公開」や、松前藩復領２００年記念セレモニーなどのイベントが相次いで開催された。公園内のサクラ「南殿」が見ごろを迎え、大型連休で訪れた観光客は松前町の歴史・文化を楽しんでいる。

　松前城本丸広場では４月２９日、３年ぶりの「郷土芸能大公開」が行われた。松前町に伝承される月島奴振り行列、松前祇園ばやし、江良杵振舞を披露。松前神楽は、七五三引舞（しめひきまい）、獅子舞など１４座を演舞した。

　松前神楽松前ブロック連合保存会の石川讓司会長は「後継者を育て後世に伝えていくため、このような発表の機会は重要」と会を締めくくった。

　同３０日は、松前藩復領２００年記念セレモニーを開催。松前藩が現在の福島県伊達市に移封（領地替え）され復領後２００年の節目を祝った。石山英雄町長、須田博行福島県伊達市市長ら３０人が参列した参詣登城では松前藩屋敷を出発し、松前家や蠣崎波響墓所を巡り、松前城観濤（かんとう）台に到着した。

　式典では、歴史経緯の説明の後、ひろせ梁川太鼓（伊達市）、松前古城太鼓・江良杵振舞（松前町）が披露され、今後も交流を続け「絆」を深めることを誓った。