冬季五輪ソチ大会、平昌大会の２大会に出場した男子スピードスケートのウイリアムソン師円選手が６日、浦河町役場を表敬訪問した。今シーズンの成果と現役引退を報告し、多くの町民のこれまでの支援に感謝した。

　ウイリアムソン選手は、男子スピードスケート日本代表選手として山形高校３年生で２０１４年ソチ五輪に出場。同年に全日本スピードスケート選手権大会で総合優勝すると、15年、16年の同大会でも優勝し、３連覇を成し遂げた。さらに、18年の平昌五輪でソチに続いて２大会連続出場を果たした。

　浦河町出身で、浦河東部小入学後スケートを始めた。浦河東部スケート少年団に在籍し、スケートの楽しさを感じながら練習に励み、町民スケート大会でも活躍。浦河第二中卒業後は、スケートの名門・山形中央高校へ進学し、椿央（ひろし）監督のもと練習を積み重ね、めきめきと頭角を現し、高校３年の時には、ソチ五輪に出場。

　浦河町役場を訪れたウイリアムソン選手は、池田拓町長、浅野浩嗣教育長、浦河町スケート選手後援会の塩出諭会長、浦河スケート協会の小林孝範会長に今シーズンの成果と引退を報告した。

　ウイリアムソン選手は今シーズンについて「北京五輪を自分のゴールとして４年間頑張ってきたが、出場は叶わなかった」と振り返り、「皆さんの期待には応えられたかったが、自分のスケート人生の集大成としてやれることにはすべて取り組んできたので、悔いはない」と語った。

　引退については「世界選手権で銀メダルをとったり、五輪に出場したり、浦河を発つ時には想像もしていなかった充実したスケート人生を送ることができた。すごく幸せな競技生活だった」と話し、「これまでの応援ありがとうございました」と謝意を示した。

　引退後は「今の自分にしかできないことを模索し、人の支えや助けとなる活動に取り組みたい」と意気込んだ。

　池田拓町長は「２大会の五輪出場で町民に元気や勇気をいただいた。町民代表として感謝申し上げる」、小林会長は「長い間、感動をありがとう！」とこれまでの活躍と功績をたたえた。

ウィリアムソン師円選手（中央）と塩出後援会長（右から２人目）。右は小林スケート協会長