最新技術でトマト栽培 ICT農業、壮瞥高生が学ぶ【伊達】
伊達信金サポートのデモほ場
伊達信用金庫(舘崎雄二理事長)が農業振興策として取り組んでいる壮瞥町のデモンストレーションほ場で15日、壮瞥高校の生徒を招き、通常の1・5倍以上の収量が得られる最新のトマト栽培技術を披露した。
壮瞥町滝之町の木村大作さん(37)の農業用ハウス1棟を使い、今年の8月から行っているトマト栽培。同金庫アグリサポート担当の五十嵐正彦審議役の指導で行っている実証実験では、側窓の自動開閉機、加温機、二酸化炭素(CO2)発生機を設置。環境測定装置で得られた数値を基に環境をコントロールする仕組み。
インターネット経由でデータを確認して操作でき、「自宅からでも、出張先の東京からでもハウスの管理ができる」のが最大の特色だ。現在使用している農業用ハウスに付加できるとあって、手軽に導入できるメリットも。同様の栽培を個人で実施している農家は道内ではここだけという。
五十嵐さんは「植物の光合成能力を最大に高めるには光、CO2、水が必要。ハウスを締め切る冬場はCO2濃度が下がる。外気よりも100ppm高い500ppmだと成長量がアップする。ミニトマトは1・5倍の収量になった」と説明。新規就農者でも環境制御技術を使えば、高品質なトマトを生産でき、省力化も図れると強調、農業を志す高校生に希望を与えていた。
同校の卒業生で新規就農12年目の木村さんは「若い人には適した栽培方法。導入していないハウスのトマトと比較すると病気にもなりにくい」と手応えを話していた。
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