【新ひだか】青年農業者による「日高管内農業研究大会」が14日、町公民館で開かれ、農業研究発表と各４Ｈクラブの活動報告、情報交換などで農業活動への理解を深めた。

　管内各町の農業青年で作る４Ｈクラブなどによる実行委と日高振興局が主催。４Ｈクラブは、①農業の改良と生活の改善に役立つ腕を磨く（Ｈａｎｄｓ）②科学的に物を考えることのできる頭の訓練（Ｈｅａｄ）③誠実で友情に富む心を培う（Ｈｅａｒｔ）④楽しく暮らし、元気で働くための健康を増進（Ｈｅａｌｔｈ）―のクラブの４つの信条の頭文字を総称したもの。

　最初の研究発表（プロジェクト発表部門）では、平取町４Ｈクラブの中村康太郎さんが適正な施肥量を研究した「トマトの肥培管理の見える化」、門別４Ｈクラブの安藤弘樹さん（代理発表）が粗飼料の「牧草」「ソルガム」「飼料用とうもろこし」の作付けを研究した「『最牛』良質粗飼料づくりの挑戦～」と題して調査、結果、改善などについて発表。

　このほか、静内農業高生が「優良な競走馬を育成するための研究～生産馬の育成期における改善～」（発表者・小笠原大翔さん、平野圭祐さん）と題し特別発表。８月のサマーセールで生産・育成した牡馬「星翔（らいと）」を上場し、５２０万円で落札され、研究のまとめでは、人に対して従順で優良な馬の育成、セリで最大限のパフォーマンスを発揮できたこと、馴致に負担をかけたことで競走馬として大成する可能性がある馬に育成できた取り組みを発表。

　また、意見発表では、同校の下川原悠瑚さんが将来実家のデルフィニウム栽培農家の後継を目指し「次代を生き抜く花き農家を目指して」と題し、生産工程管理や物品管理、ＳＮＳによる情報発信などを考察し発表した。

　最後は、平取町（会員13人）、門別（同６人）、新冠町（同７人）、浦河町（同11人）の４Ｈクラブの活動報告と、２０１９年（令和元年）から始まった次代を担う青年農業者ゼミナールの活動状況などで情報交換した。

平取町４Ｈクラブの中村康太郎さんの研究発表