広尾町内の飲食店「鮨正」が、金曜日限定で「お寿司屋さんのスパイスカレー」(750円)を提供し、評判を呼んでいる。1週間仕込んだ本格カレーを、すしシャリ(酢飯)で味わうのが特徴。店主の新谷要一さん(48)は「素材のうま味を生かすスパイスカレーと酢飯の組み合わせを楽しんで」と話している。
スパイスカレーは本場インドの調理法を基に、スパイスと素材(野菜、肉、魚等)で作るカレーのこと。スパイスブームを背景に、個性的な商品を提供する飲食店が増えている。
新谷さんもスパイスカレーが大好きで、札幌などの人気店を食べ歩いていた。4月から金曜日のランチメニュー(15食程度)にしたところ、すし店として異色のメニューが口コミで広がり、予約を受けるまでになった。
週1回の提供は仕込みに時間がかかるため。タマネギ、トマト、ショウガ、ニンニクなどを炒めて1週間寝かせ、時々の天候に合わせてスパイスの調合を変えている。
本格カレーのうまさを引き出しているのが酢飯だ。カレーの付け合わせに福神漬け、らっきょうは定番で、「その意味で酢飯とカレーの相性はぴったり」という。
半熟卵、ガリ、酢漬けの野菜が添えられ、混ぜて食べると違った味わいに。骨付きフランク、チーズなどのトッピング、「追いスパイス」、地元の海産物を生かす「シーフードカレー」(500円、カレーのみ)もある。
新谷さんは「カレーは“ちゃんこ”と同じ。いろんな素材をアレンジできる。町内では飲食店が減り、昼間の人出が少なくなった。面白いメニューで、少しでも元気にできたら」と話している。問い合わせは同店(01558・2・4286)へ。
護衛艦公開日と十勝港花火でも
鮨正のスパイスカレーは、護衛艦「いせ」・一般公開(20~22日、十勝港第4ふ頭)の物販コーナーで、21日に販売される(30食限定)。また、十勝港海上花火大会(8月3日)の連動企画「海風サウナフェス」の利用者に“サウナ飯”として提供される。