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函館新聞

道路損傷、LINEで通報 函館市がシステム導入【函館】

画面を表示し、通報機能の利用を呼び掛ける市職員

 函館市は、運用する市公式LINE(ライン)に市民が市道の不具合を写真や位置情報で連絡できる「道路損傷通報」機能を新たに導入した。利用者の多い携帯電話のアプリケーションから容易に道路の困りごとを市に通報することで、歩行者や運転手の危険につながる恐れを未然に把握し、事故の発生防止に役立てる。

 市は、市民に市政情報を効果的に提供するため、公式LINEの運用を2022年9月に開始。今年1月には、自動配信機能を導入した情報発信の強化や、手続きの拡充、メニューの見直しなどリニューアルを行い、市民サービスの充実に努めている。

 新たな機能は、今月3日に追加。通報対象の例は①市道が陥没している②市道の街路樹が倒れている③市道舗装路面の穴の補修依頼―など、道路の維持管理や冬季の除雪について連絡できる。市職員が、報告者からの写真と写真を撮った位置情報を基に、事態を把握し現場を確認した上で対処する。

 通報方法は、友だち追加した市公式LINEとトーク画面の下部にあるメニューを開き、ホームカテゴリーの申請や防災、子育てなどの項目の中から道路損傷通報を選択。自動で返信が届き、通報の内容を手続きすることができる。

 市によると、19日時点でこれまで24件の通報があり、導入の効果が早くも出ている。市職員は毎月4回、道路パトロール車で市内の幹線道路を中心にチェックを行っているが、全ての道路に異常がないかどうかを調べるのは難しいため、他都市の事例を参考に導入を決めた。今後は公園遊具の損傷なども通報できるよう検討する。

 市道路管理課は「道路の管理について、行政が行き届かない部分もある。事故の発生防止や軽減のため、損傷などを見つけた際は連絡してほしい」としている。