新鮮な網走産ホタテの「ホタテ丼」を喜ぶ農大生たち

　【網走】おいしい網走産のホタテを食べて、地元の水産業を応援してほしい―と、網走漁業協同組合（新谷哲也組合長）は、東農大オホーツクのキャンパス食堂と協力して「網走産ホタテ応援フェア」を開催。農大生らを喜ばせている。

　東農大生物生産学部に通う学生は、網走をフィールドに北方圏農学や海洋水産学、自然資源経営学などの〝実学〟に励むかたわら、アルバイトを通じて地域の産業、経済を担う人材として地域に貢献している。

　網走漁協は、福島第一原発ＡＬＰＳ処理水放出により、地域の主力水産品の１つであるホタテの流通に大きな影響が懸念されるとして、さまざまなホタテ振興に取り組んでいる。

　今回は、ホタテの「稚貝まき」など、さまざまな形で網走漁業を底支えしている農大生に「日ごろのお礼」も込めて「おいしいホタテを食べて、網走の漁業者を応援してほしい」と、キャンパス食堂の協力を得て、応援フェアを開催する。

　フェアは24日から11月３日の間、計４回にわたって１食税込み４２０円の激安「網走産ホタテランチ」を提供するというもの。

　網走漁協は４回のランチで、計52㌔の大粒のホタテ冷凍貝柱を無償提供した。

　初日は酢飯に厚切りのホタテ刺身を10枚も乗せた「新鮮ホタテ丼」を提供した。

　提供開始の午前11時には、学食前に60人を超える農大生が列を作り「楽しみにしていた。早く食べたい」とのどを鳴らした。

　フェア開始に合わせて訪れた新谷組合長は「皆さんが育てたホタテが大きくなり、世界に向けて販売する段階になったが、福島第一原発処理水放出による中国の輸入停止措置により、影響を受けている」などと水産業界の現状を説明した。

　その上で「おいしいホタテを皆さんに食べていただき、ネットで拡散してほしい。ホタテをみんなで食べようと発信してくれれば、消費も拡大する。応援してほしい」と農大生に依頼した。

　その後、提供開始となると農大生は「待ってました」と次々にホタテ丼を注文。予定数の１００食はあっという間に売り切れた。

　ホタテを食べた男子学生は「自分は関西の出身。こんなにたくさんのホタテを食べれてうれしい」とほおばり、女子学生も「とてもおいしい」と満面の笑みを浮かべた。

　フェアは11月２日に「ほくほくホタテフライ定食」、８日に「美味ホタテ漬丼」、13日に「濃厚ホタテホワイトカレー」を、全品１食税込み４２０円で提供する。