富川ひばり幼稚園のテープカット。左から渡辺建築設計中原社長、大鷹町長、福山理事長、坂本理事、磯田社長。

【日高】日高町内の認定こども園富川ひばり幼稚園（福山潤一郎理事長）は20日、富川北２丁目に建設した新園舎で建設関係者や行政関係者、教育・地域・父母関係者39人が出席し竣工式と開園式を行った。

　同幼稚園は、学校法人富川学園が運営する「富川ひばり幼稚園」（富川北）と町立富川二葉保育所（富川南）を統合し、幼稚園の教育機能や保育の長時間保育の機能などを併せ持つ「幼保連携型」の認定こども園で、４月１日からスタートする。

認定こども園富川ひばり幼稚園の外観

　新園舎は、ひばり幼稚園のすぐそばの「富川ふれあい広場」の一部。敷地面積は、約４８００平方㍍の町有地を同学園が借り、施設は鉄筋コンクリート造２階建て、延べ床面積は約１８００平方㍍。総工事費は７億３千万円で、３分の１ずつ国と町が補助。工期は、令和４年２月23日着工し、５年２月28日に完成した。

　同幼稚園は、２０１８年（令和元年）に発生した「北海道胆振東部地震」の際に天井や壁などが損傷。園庭で地割れが起きるなどの被害を受けたことから建て直しを検討してきた。その中で町立二葉保育所も築40年が経ち、町が移転を検討していることを知り、「町内では少子化も進み、双方の機能を集約した方が子どもや保護者のためになるのでは」と提案し統合が決まった。

　認定こども園は、定員１９０人、職員34人で、生後６カ月から就学前の乳幼児が保育を受け、３歳以上は幼児教育を行う。

　開園式の式辞で福山潤一郎理事長は「幼保連携型認定こども園としてスタートする。保育のニーズが多様化する中で、保育機能と教育機能の両方を合わせ持つこども園に移行することで、子どもの発達や保護者の就労を支援し、安心して子どもを育てられる環境づくりに力を入れ、地域における子育ての拠点施設として機能を担っていく。子どもたちが楽しく遊べる、学べる空間を備え、安心・安全な子ども園を目指してまい進し、質の良い保育と教育を提案しながら子どもたちの未来の手助けになるようしっかり舵を取っていきたい」とあいさつ。

　来賓の大鷹千秋町長は「木がふんだんに使われぬくもりのある建物になった。平成31年に老朽化した二葉保育所の基本設計にかかる準備をしていたところ、少子化が進んでいる中で『幼保連携型』の話があり舵を切った。町としても一番大きな保育所とひばり幼稚園が一つになり保育事業が進められていくことから、関わりを強く持ち協力して臨んでいきたい。日高町の子育て支援の拠点として十分に機能を発揮することを願っている」と祝いの言葉を述べた。