赤潮被害対策に寄付金贈る【浦河・えりも】
えりもロータリークラブ(佐藤勝会長)、様似ロータリークラブ(髙村洋子会長)、浦河ロータリークラブ(飛山小夜美会長)は22日、えりも漁協(本所・えりも町、坂本好則組合長)と日高中央漁協(本所・浦河町、向井進組合長)に各15万円を寄付した。今年9月に発生した赤潮被害により、漁獲量が激減した両漁協を支援するもの。
3ロータリークラブ会長が揃って午前中にえりも漁協、午後から日高中央漁協を訪れて、それぞれの組合長に寄付金を手渡した。
寄付を受けた日高中央漁協の向井組合長は「今年度は計画の10億円マイナスで経営は大変厳しい。今年の赤潮は一部報道であるように収束に近づいているが、一番心配されるのは来年以降も赤潮が発生しないとも限らない事。様似地区の組合員はツブ漁を生業としている割合が非常に高く、今年度の被害額は19億円とも言われている。仮に養殖したとしても成長するまで7~10年掛かり1割程度しか成熟しない。ツブは養殖に向かず、スケソウやカレイなどに魚種転換するにも設備投資に1000万円以上掛かり、漁獲枠や浜の調整なども必要となる。60歳以上の組合員が7割を超える現状を踏まえると現実的ではない」と話し、「今回の支援金は有効に使わせていただきたい」とロータリアンの協力に感謝していた。
◇ ◇ ◇
えりも漁協では、寄付金を受け取った坂本組合長が「志は有り難いです。赤潮被害で困窮している漁業者の救済に役立てます」と感謝した。
その後、住野谷張貴漁協専務を交えての懇談では、今年のウニ漁獲高は昨年との対比で5000万円減少したことや、来年の漁協ウニ種苗センターからの稚ウニ放流の時期の模索、町の3大イベントに定着している4月の「えりもウニまつり」の開催中止などの懸念について話しながら、試験・研究機関の赤潮原因の早期究明を期待した。
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