ＮＰＯ法人阿寒観光協会まちづくり推進機構（松岡尚幸理事長）は、釧路市阿寒湖まりむ館の観光案内所窓口に、多言語対応の翻訳ディスプレーを導入した。コロナ禍前のアジア圏からのインバウンド（訪日客）の回復と併せ、欧米圏の旅行者も増加傾向にあり、よりスムーズな情報提供と案内強化に努める。

　翻訳ディスプレーは、昨年１２月から本格的に供用開始。サイズは３２インチの透明ディスプレーで、英語や中国語、仏語など１３カ国語に対応する。希望する言語を選択し、音声やキーボードで質問すると画面に表示され日本語に翻訳。窓口スタッフとリアルタイムでやりとりできる。双方から見ることができるため、質問内容や互いの表情を確認しながら、地図や資料なども併用し説明できる。どのスタッフも同じように案内ができ「スマートフォンの翻訳アプリよりスムーズな対応ができるようになった」「パンフレットや写真を見せながら説明できるので便利」などと好評だ。

　同協会では、１２月から英語対応スタッフが常駐し、窓口での観光案内のほか、阿寒湖温泉地区の飲食店や土産品店などでの出張通訳にも応じるなど、案内業務に重点を置いている。古川幸男専務理事は「コロナ禍以降、アジア圏だけではなく欧米圏からの旅行客も増えてきた。より多くの言語で迅速に対応することで、サービス向上につなげたい」と話している。

画面を見ながら説明する窓口スタッフ