農業教育の新たな拠点 大野農業高、食品加工棟を新設【北斗】
【北斗】大野農業高校(仲川敏幸校長)は、今年度新設した食品加工棟の見学会を開いた。同棟は農産・肉製品製造室や食品科学実験室を備え、衛生管理の国際基準「HACCP」(ハサップ)に基づく衛生管理を徹底。渡島管内の農業教育の新たな拠点として、食品科学分野の人材育成を担う。
見学会には約40人が参加し、11月29日に実施。これまでの食品科学棟は建築から50年近く経過し、老朽化や技術革新への対応が課題となっていた。今回新設した食品加工棟は、鉄筋コンクリート造2階建てで、農産・肉製品製造室とも冷凍庫、冷蔵庫を完備。製造室につながる出入り口にはエアシャワーを設置し、建物は12月竣工(しゅんこう)予定だが、10月から既に授業で使っている。
肉製品製造室を案内した澤田深雪さん(3年)は「新たに導入した機械を活用し、地域の皆さんに愛される製品を製造し販売していきたい」と話していた。
このほか、昨年完成した畜舎も見学。牛舎は近年、衛生管理の問題から一般の立ち入りが厳しく制限される中、吹き抜けとなっている2階部分に見学通路を設け、見学や視察の受け入れ体制を整えている。
仲川校長は「見学会を通じ、本校の教育について理解を深めてもらいながら、新設した畜舎や食品加工棟を活用し、教育活動を展開していきたい」と話している。
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