【根室】全国さんま棒受け網漁業協同組合（本部・東京、略称・全さんま）は６日、１０月末現在のサンマ漁水揚げ状況を公表した。全国の水揚げ量は前年同期の２倍近い２万９３４４㌧で、すでに昨年の年間水揚げを２割上回った。一方、１４年連続サンマ水揚げ日本一の根室・花咲港は同２・１５倍、厚岸港は同２・４２倍、釧路港は同３・２１倍といずれも大幅に増加し、花咲はすでに昨年の年間水揚げを４割近く上回っている。

　全国水揚げは同月末の段階で昨年の年間水揚げ量２万４４３３㌧を上回り、令和（２０１９年）以降では最多。花咲も１万７９４１㌧と昨年の年間水揚げ１万２９４４㌧を超えた。厚岸も同様に２５７１㌧と１８８３㌧から３６・５％増、釧路は２１３㌧と６６㌧から約３・２倍増と現時点で昨年の年間実績を大きく上回っている。

　全国の水揚げ金額は１４２億６８９９万円で前年同期比８８％増となり、昨年の年間金額１０１億１７０１万円も上回った。花咲港は８６億６７１１万円で同２・６倍増、厚岸は１１億３９５万円で同２・１２倍増、釧路は６７１９万円で同２・４８倍増。また、昨年の年間金額（花咲５０億４２１９万円、厚岸６億８９１４万円、釧路２７０６万円）をいずれも上回っている。

　このほか、本州では岩手県・大船渡が３６６５㌧で同３９％増、宮城県・女川が２１２７㌧で同９９％増、気仙沼が１９７５㌧で同４％増となった。

　今年のサンマ棒受け網漁は昨年に比べて序盤から順調な漁獲が続き、９月２５日には花咲港で約５年ぶりの１０００㌧超えに迫る今季最高の９５５・１㌧を水揚げ。１０月２８日には全国で４年ぶりの２０００㌧超えとなる２０５６・７㌧を水揚げした。魚体は近年には珍しく、１２０㌘サイズなど大ぶりのサイズも目立った。

サンマの水揚げ（９月２５日、花咲港）