トレーラーから音を立てベルトコンベヤーに勢いよく落ちるビート

　北海道糖業道南製糖所（伊達市館山下町、石川和正所長）で今季収穫したビートを使った製糖作業が始まった。記録的猛暑の昨年に比べて今季は糖度が回復した。ビートを満載したトラクターやダンプカーが行き来する。

　ガラガラガラ－。１８日の工場。胆振をはじめ、石狩や渡島など道内６地域で集荷したビートが、トレーラーからベルトコンベヤーに流れ落ちる。繁忙期の始まり。ビートが乗った製糖ラインは裁断やろかなどの工程を経て商品化する。

　同社によると、作業は１２日にスタートし、ピークは来月上旬。来年１月上旬まで続く。今年収穫したビートの糖度は１６％前半と、昨年より２％アップし、平年並みになった。高温の影響を受けたが形は良い。原料の受け入れは約２１万トン、製糖量は約３万２千トンを目標にしている。

　中村共晶総務課長は「生産者の大切な思いが詰まった農作物。形にして出荷したい」と話した。

　同社が製造した砂糖は「ほのぼの印」で知られるグラニュー糖や上白糖のほか、菓子や飲料の原料として出荷される。