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函館新聞

石川京子短歌77首に父啄木の影響 水関さん評論まとめる【函館】

啄木の長女、石川京子の短歌77首を確認し、評論にまとめた水関さん

 函館在住の医師、水関清さん(69)が函館ゆかりの歌人、石川啄木(1886~1912年)の長女、京子(1906~30年)の短歌を整理し、評論にまとめた。77首を確認し、表記方法や詠唱の題材に父の影響が色濃くみられた。水関さんは「京子も日々の暮らしで感じたことを女性の目線で残したいと思ったのだろう」としている。

 「啄木の長女・京子の短歌を読む~遺愛女学校在学中から、結婚後二児の母となるまで~」と題し、函館の文芸誌「視線」第14号に掲載。京子の短歌に焦点を当てた論考は珍しいという。確認できた92首から重複分を除き77首に整理し、遺愛女学校(現・遺愛女子中学高校)、結婚後の函館、東京時代に分類。3行書きや1字下げの表記、句読点の使用といった啄木との共通性があった。

 京子は5歳で啄木、翌年には母節子を亡くし、妹の房江とともに函館にいた母方の祖父、堀合忠操に引き取られた。古い短歌は遺愛時代の1920年前後の作品で、全集の刊行で啄木が再注目された時期と重なる。水関さんは「京子は堀合家保管の啄木日記も読んでいただろう。22年には京子は岩手県渋民村を訪れていてそのインパクトも大きかったようだ」と話す。

 遺愛で2学年上の友人常野テルの手元に残された短歌は、京子が「ソニヤ(ソニア)」のペンネームで詠んだもので、啄木がロシアの女性革命家になぞらえて京子を呼んだことに由来する。「立ち待ちの岬に又来て/思う哉/父上在りせばHAPPYならむと」と英単語を織り交ぜ、おぼろげな記憶しかなかったであろう父への思いがにじむ。

 啄木の「人気なき夜の事務室に/けたたましく/電話の鈴の鳴りて止みたり」に対し、京子は「真夜中の電話のリンのけたたましく 響きし後の静けさのよき」と詠み、父と同一の主題に臨んだ作品もあった。

 結婚や出産、上京後は父と同じように我が子への愛情や、函館への望郷の念を交え、「『京子のいのちの一秒』を啄木風に愛惜しようとした」と指摘し、水関さんは「没後95年を前に啄木の娘であることから逃げずに短歌を詠んだことを知ることができた」としている。

 文芸誌「視線」は文芸同人「視線の会」(青木昌史編集長)が発行。近藤典彦さん(国際啄木学会元会長)の特別寄稿をはじめ、詩や評論、随筆など27作品を掲載。A5判191ページ、700円。三省堂書店川原店、函館栄好堂丸井今井店、函館蔦屋書店で販売している。

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