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室蘭民報

市内企業20社突破 室蘭市UIJターン包括連携協定【室蘭】

定住、人材確保へ力

 定住と人材確保に向けて、室蘭市と市内企業が求職者のUIJターンでタッグを組む包括連携協定が20件を突破し、2023年度中の目標を達成した。背景には人口減と担い出不足を抱える市、企業双方の課題があり、若者や地元就職者の獲得に躍起だ。

 定住と雇用確保に向けて19年度から取り組みがスタート。19年度は1社のみだったが、20年度は3社、21年度は4社、22年度は5社と順調に締結が進んだ。23年度は9社で、合計22社となった。協定に基づき製作するPR動画は、すでに19社が手がけており、動画投稿サイト「ユーチューブ」の市公式チャンネルで発信されている。

 室蘭公共職業安定所の統計によると、今年9月の有効求人倍率は1・25。22年9月と比べて0・15ポイント下回ったものの、101カ月連続で1倍を超えている。一方で、室蘭信用金庫の第101回景気動向調査(スワンレポート)を見ると、人手不足が経営上の問題点となっており、業種別では建設業が1位。製造業と卸売業、サービス業は2位。人材確保が喫緊の課題となっている。

応募が減少

 「採用が難しい状況。一昨年までは、高卒者の7割を室蘭で採用していたが、昨年から応募が減っている。進学率が高いこともあり、今年も厳しい」。10日に協定を締結した坂元武士・日鉄テックスエンジ執行役員室蘭支店長は現状を吐露する。「ハローワークや合同説明会を通して中途採用も目指している。できるだけ室蘭で学生を採用したい。育児休暇の取得も進んでおり、休日日数なども伝えていきたい」と話す。

協定書に署名する日鉄テックスエンジの坂元支店長(左)

年間休日増

 同日締結した西野製作所は、近く新卒者の面接を行う予定だが、ここ2年は新規採用がないという。西野義人代表取締役は「人材があれば設備投資も可能になるが、足りていないと仕事を新たに受注することも難しくなる」と指摘。来年からは年間の休日日数を増やしていく考えで「これまでの環境を変えて、地元に戻ってきたい人もいるだろう。経験のある中途採用も含めて受け入れたい」と話す。

市と協定を交わした西野製作所の西野代表取締役(右)

独自のPR

 両社に先立ち、9日に大和工業が締結した。同社は九州などでのリクルートの際、室蘭やきとりを提供するなど独自のPR活動を展開している。新保章弘取締役は「室蘭の魅力を伝える取り組みはできる。採用につながれば」と期待する。

 市産業振興課は「締結している22社は、いずれもまちのPRをしっかりと考えて『室蘭で働いてもらいたい』『いいまちにしたい』という企業ばかり」と分析。今後も締結を予定している企業があるという。

採用に向けた取り組み内容を説明する大和工業の新保取締役(中央)

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