羅臼でクマ問題行動相次ぐ、ごみの管理徹底を
【羅臼】人里に現れ、住宅のガラスを割ったり屋外のごみをあさるなどするクマの問題行動が、9月に入り町内で相次いでいる。食品残さなどクマを引き寄せる物がない場所で発生しているのが特徴の一つで、町は生活ごみ全般を屋外に出さないなど予防を徹底するよう呼び掛けている。
今年度、知床財団や役場が対応した件数は、14日正午現在で267件に上り前年度(213件)をすでに超える。7月以降は200件以上あり、過去最多の2013年度(328件)を上回るペースだ。
9月に入ると実害が出始め、2日未明に町春日町の住宅裏のフードガラスが割られ、内部にクマの足跡があった。割れたのは地下ボイラーへの階段を保護する部分で内部に誘引物はなかった。9~13日には、中心部から北の海岸町の住宅の窓ガラスをたたいたり、ごみ置きに使っていた冷凍庫内が荒らされる被害などが確認されている。
駆除は30頭と13年度(45頭)に迫る数だ。14日未明、春日町に仕掛けた箱わなに1頭が入っているのが確認されハンターが駆除。ガラスを割った問題個体かどうかを調べることにしている。
2年前の11月には、中心部から北の岬町の住宅に成獣のクマが侵入し、住人と鉢合わせる事案も発生している。町は「今年はドングリが不作で、クマはリスクを冒してでも人里に来ざるを得ない危険な状態」と警鐘を鳴らし、生活ごみ全般は回収直前まで外に出さないなどの対策を徹底するよう呼び掛けている。
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