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室蘭民報

「胆振東部地震5年」復旧状況公開、道開発局 厚真ダム恒久対策、本年度完了【厚真】

2河川、砂防堰堤も

報道陣に厚真ダムの復旧状況を説明する道開発局職員(手前右)。のり面工事(後方)などを終え、来年度から供用開始を予定している

 北海道開発局は8月31日、胆振東部地震で被災した厚真ダム、日高幌内川、東和川3カ所の復旧状況を報道陣に公開した。砂防堰堤(えんてい)や渓流保全工といった安全確保に向けた恒久対策が行われており、3カ所いずれも2023年度中に工事を終える計画。

 震源の真上となる震央から約12キロの距離にある厚真ダム(貯水量1008万トン)では22年度までに、洪水発生時に水を流す洪水吐(ばき)や取水放流施設などの整備が行われてきた。本体復旧工事を終えて、今年4月から水をためる試験湛(たん)水を実施。自然満水だとおよそ1カ月程度だが、約1カ月半かけて少しずつ水をためて、満水に達するまでの間、水漏れなど安全性に問題がないことを確認した。

 現在は崩れた左岸、右岸のり面の整備が行われており、来年4月から供用開始の予定。

 東和川では、地震後に流れ出た土砂の再移動を防止する砂防堰提の整備を紹介。22年度までに恒久対策工として、高さ約12メートル、幅約150メートルの砂防堰堤を整えた。工事用道路として一部を活用しており、隣接する道路が完成した後、正式に完了する運びだ。のり面崩壊で大規模な河道閉塞が発生した日高幌内川では、基幹砂防堰提や渓流保全工の進捗状況が示された。

 このほか各工事現場では、大量の不安定土砂が堆積していることを踏まえて、災害を引き起こす可能性のある大雨や強風が発生した場合に気象アラート速報を配信したり、監視カメラや雨量計などを用いて災害に備えていることも紹介された。

 室蘭開発建設部の若林英樹次長(河川・道路担当)は「一日も早く復旧できるよう取り組んできた。従来と同じ生活ができるよう、安心・安全を確保しながらこの5年間復旧に当たってきた」と話した。

水の勢いを抑える渓流保全工が行われている日高幌内川

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