再生エネで酒造り 五稜乃蔵が太陽光発電導入、菅原組が施工で協力【函館】
地酒「五稜」を製造、販売する函館市亀尾町の酒蔵「函館五稜乃蔵」(漆嵜照政社長)は太陽光発電設備を導入する。7月中旬に海洋土木建設業の菅原組(浅野町、菅原修社長)が施工を担い、隣接地に太陽光パネルを設置。8月下旬に発電の準備が整う予定で、酒蔵で必要とする電力の6割を賄う。
酒蔵の建物がある隣接地1300平方メートルに175×103センチの太陽光パネル210枚を設置。発電量は年間8万3000キロワット時。五稜乃蔵は設立当初からカーボンフリー(温室効果ガスの排出量ゼロ)を目指すことを掲げ、太陽光導入もその一環で準備を進めていた。
施工費用を負担した菅原組から電力を買い取る形とし、五稜乃蔵は新たな設備投資なしに必要とする電力の一部を再生可能エネルギーに置き換える。漆嵜社長と同じ異業種交流会の仲間で、酒蔵設立前から事業を支援する菅原社長(68)は「地元のコメ、水でつくる地酒を応援、協力する気持ちで設置をやらせてもらった」と話す。
夜間の電力は引き続き北電から購入するが、将来的には蓄電池を導入し、自前の再生エネ100%での酒造を目指す。五稜乃蔵の酒井剛営業部長(67)は「時代の方向性に沿った酒造りを進め、地元にいい方向で貢献ができれば」と話している。
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