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函館新聞

ホテルの中で水族館や花火鑑賞 啄木亭がAR体験サービス【函館】

スマートフォンをかざすと水族館気分を味わえるARコンテンツ

 野口観光(登別市)が運営する函館市湯川町1のホテル「湯元 啄木亭」(池田恭太執行役員総支配人)は、館内で水族館ツアーと花火鑑賞をAR(拡張現実)で体験できるサービスを展開している。道南の宿泊施設では初の試み。スマートフォンがあれば誰でも現実とデジタルが融合した世界観を味わうことができ、親子連れの利用客を中心に人気を集めている。

 同ホテルは新型コロナウイルス禍以降、1階ロビーで季節ごとの風物詩を楽しめるフォトスポットや装飾に取り組み、宿泊客や地元客の話題作りに力を入れる。AR体験コンテンツは開業35周年を記念し、ミドルマネージャーの西村望さん(36)が企画した。

 館内に掲示する二次元コードをスマホで読み取り、エントランスや日本庭園「松岡庭園」などにかざすだけ。「AR水族館」には、函館になじみ深いイカやブリをはじめ、クマノミといったカラフルな熱帯魚など約10種類が優雅に泳ぐ姿が画面に映る。人が口を開けて魚を食べたり、つかみ取りしたりする動作をすれば水槽の中に入った気分も味わえるほか、魚たちと写真撮影も楽しめる。日帰り入浴の利用客も可能。

 「AR花火」は専用プランで申し込んだ宿泊者限定のコンテンツ。スマホをかざし、画面をタップすると花火が打ち上がり、実際に音も出せることから、花火大会の臨場感を体験できる。

 AR体験は10月31日まで。西村さんは「非日常の中でさらに非日常を味わえる初めての取り組み。夏休みに家族で気軽に楽しんで」と話している。

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