「第六十三正栄丸」の完成を祝いもちまき

　浦河町東栄のヤマショウ岩間漁業（岩間俊幸社長）は９日、荻伏漁港で新造船「第六十三正栄丸」の進水式を行った。祝いのもちまきには大勢の町民が集まり、港は活気づいた。

　岩間漁業は、カレイやメヌケの刺網漁をメインにツブかご、タコかご、イカやサンマ、サケなどの漁を行っている。新造船「第六十三正栄丸」は、船体９・７㌧、全長22・５㍍で、建造費は、昨今の物価高も影響し、１億円を超える船体価格となったが、ＩＣＴ機器を搭載し、スマート漁業の実現に向けた環境を整備した。

　好天に恵まれたこの日の進水式には、池田拓浦河町長をはじめ関係者らが出席したほか、大漁旗を掲げた新船のお披露目に１５０人を超える地域住民らが集まった。

　旭町の園久寺の住職による祭祀で、船の安全操業と豊漁を祈願したあと、鏡開きやもちまきで盛大に船の完成を祝った。

　岩間社長は「漁業全体が元気になり、活力が出ればと、思い切って船を造った。漁業にも働き方改革が波及してきている。漁業の効率化を図るため、船には新しい機能を整備した。これを機に、安全操業とさらなる向上心を持って漁業の発展に努めていく」と話していた。