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網走タイムズ

地域の介護予防活動に尽力 ジニアの家の鬼塚弘子さん 労苦をたたえ市長が表彰

鬼塚さんが「いつも笑顔を心がけてきた」と言う通り、笑顔で集合写真に収まる鬼塚さん(前列左から4人目)

 【網走】長年にわたり、地域のボランティア活動やコミュニティ活動団体の長として活躍するとともに、高齢者の生きがいづくりや介護予防活動に尽力した、市内新町高齢者を支援するボランティアの会の鬼塚弘子さんに、水谷市長から表彰状が贈られた。鬼塚さんは「今日まで支えてくれた、ボランティアのみなさん、本当にありがとう」と、ともに活動してきた同会のメンバーに感謝の気持ちを表した。

 鬼塚さんは、夫の茂さんがもし認知症になったらと考え、介護の勉強をするため1989年、当時の「網走地区ぼけ老人を支える会」に入会した。

 そこで、介護予防を兼ね、地域で高齢者を支える仕組みがほしいと考え、茂さんの強い意志もあり、地区内にボランティアが集まって活動する集会施設を作ろうと、奔走したという。

 そのかいもあり、市の協力を得て新町新星会館を建設。市内では台町、潮見に次ぐ3カ所目の「高齢者ふれあいの家」として01年、新町高齢者を支援するボランティアの会を立ち上げるとともに「ジニアの家」と名付けて活動を始めた。

 自身はこの4月まで22年間、会長を務め、多くのボランティアとともに高齢者福祉の活動に励んで来たが、17年には茂さんも88歳で死去。さらに最近は目の病気を患い、近く手術をすることになり、自宅を手放して札幌の施設に入ることを決めたという。

 贈呈式で、水谷市長から感謝状を受け取った鬼塚さんは「夫とともにジニアの家を立ち上げ、苦労もあったが私なりにコツコツとやってきた」と、22年間の活動を振り返った。

 また「いつも笑顔、笑いを心がけてきたが、これまで200人近い人がジニアの家を利用し、亡くなっていったのは悲しい」とも語った上で「ボランティアのみなさんは、今まで通り活動を続けてほしい。私よりもずっと立派な会にしてくれると思う」と、鬼塚さんの後を継ぐボランティアの人たちにエールを送った。

 全員で記念写真を撮った鬼塚さんは「この地を去るのは寂しいが、みんなの姿を見たいので、手術が終わったら必ず帰ってきます」と力強く語り、祝福に集まったボランティアの人たちやふれあいの家利用者から大きな拍手が送られた。

 「高齢者ふれあいの家」は、地域に住む高齢者に来てもらい、介護予防や生きがいづくりにつなげてもらおうというもの。各地区でボランティア団体を立ち上げ、町内会館や集会所などを拠点に活動している。

 ジニアの家は毎週水曜日の午前に活動。地域の高齢者約20人が利用しており、老化予防のための体操や手作業などに取り組んでいる。

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