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網走タイムズ

階段上り、目指せ高台 津波を想定して避難訓練 網走四中

藻琴神社の階段を上り、原生牧場観光センターを目指す生徒

 【網走】網走四中が津波を想定した避難訓練を行い、生徒たちが学校から地域の高台までの避難経路を確認するとともに、被災時の対応について知識を深めた。

 訓練は、能取岬沖を震源とするマグニチュード7・5の地震が発生し、震度5強から6弱の揺れを観測するとともに、大津波警報が発令された―という想定で行われた。

 午後1時45分、地震の発生を伝える放送が流れると、教室にいた生徒たちは教諭の指示に従い、全員が机の下にもぐって身の安全を確保。さらに、津波を避けるため高台に避難するよう放送で指示されると、生徒たちは駆け足で校舎向かいの空き地に集合した。

 生徒と職員全員が避難し、校舎内には誰もいないことを確認すると、生徒たちは2列になって歩き出し、地域の避難場所になっている網走原生牧場観光センターへ向かった。

 同校から同センターまでは、国道244号から藻琴神社に通じる石段を上るのが近道。何より津波からの避難は、高台に上がることが最優先で、生徒たちもこの石段を上って同センターを目指した。

 全員が同センターへの避難を終え、地震発生からの所要時間は17分9秒。能取岬沖を震源とする地震の場合、予想される津波の到達時間は能取湖で約12分、北浜で約21分とされていることから、同校は高台まで避難する目標を20分としており、今回の訓練では約3分早く避難できた。

 2年生の栗本唯花さんは「去年の避難訓練より、距離が短く感じた。みんな声も出さず真剣に歩いていたので、実際に津波で避難する時のために、訓練は役立ったと思う」と、避難訓練を振り替えっていた。

 高橋龍彦校長は「本当の避難では失敗は許されないので毎年、真剣勝負で避難訓練に取り組んでいきたい」と話していた。

 避難訓練に先立ち、元気象台職員で北海道防災マスターの福井史雄さんが、被災時の心構えや避難所生活時の知恵について講話した。  この中で福井さんは、災害時や避難所で役立つグッズを身の回りの物で作る方法を説明。生徒たちが実際にビニール袋を使い、雨具を作った。

 講話の最後に、福井さんは「30秒以上の強い揺れが続いたら、マグニチュードの大きな地震で、津波が起きる可能性がある」と説明するとともに「もし、大津波警報が発令されたら学校も藻琴の市街地も危ないので、すぐ高台に逃げるように」と生徒に呼びかけた。

 同校は、海岸から150㍍ほどしか離れていないことから、津波を想定した校区内の高台までの避難訓練を毎年行っている。

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