北海道新幹線立岩トンネル ルコツ・山崎両工区つながる【八雲、長万部】
【八雲、長万部】2030年度の北海道新幹線札幌開業に向けて建設中の「立岩(たていわ)トンネル」(延長約17キロ)で17日、長万部町側のルコツ工区が八雲町側の山崎工区に到達した。鉄道・運輸機構(JRTT)は両町民を招待し、両工区がつながる瞬間を公開した。
立岩トンネルは八雲側から立岩、山崎、ルコツ、豊津の4つの工区に分かれ、このうちルコツ工区の工事延長は5キロ。奥村・竹中土木・山田・近藤共同企業体(JV)が、2016年3月から24年1月の工期で、長万部側から掘削を進めてきた。
JRTTが主催した現場見学会には、八雲、長万部両町からそれぞれ親子10組が招待された。参加者は長万部町豊津のルコツ工区の横坑入口から、マイクロバスや車でトンネル(本坑)へと進入し、途中でトンネル工事の作業工程などを学んだ。
さらに奥へと進み、山崎工区と隣接する地点まで移動し、重機が壁に穴を開ける瞬間を見学。2つの工区を隔てていた岩盤が崩れてつながると、山崎工区側から光が漏れ出た。
父親と参加した八雲東野小6年の西村佑貴君(11)は「普段見ることができない景色で、これからここを新幹線が通るのかと思うとすごいと思った」と話していた。参加者には記念として、この日の掘削作業で出た岩のかけらがプレゼントされた。
JRTT道新幹線建設局長万部鉄道建設所の松尾健治所長は「今回の見学会を通じて、新幹線に対する期待感をひしひしと感じた。これを糧にこれからも安全第一で作業を進めていきたい」と話していた。
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