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日高報知新聞

びらとりトマト出荷始まる 出荷量1万1700㌧、販売額40億目指す【平取】

全国の市場に出されるびらとりトマトの出荷作業

【平取】トマトの出荷全道一を誇る町特産の「びらとりトマト」は5月から出荷が始まっている。また、2022年に栽培開始50周年を迎え、今年3月に記念祝賀会も行われた。

 国の減反政策で農家6戸が始めた試験栽培から、今年度は作付面積102㌶、146戸の農家が手掛けている基幹作物となった。手さぐりで始めた転作だったが、暑さに弱いトマトは、夏が冷涼な平取の気候に合っており、昼夜の寒暖差が大きくなることがトマトの糖度を上げる好条件も重なった。「桃太郎」は接ぎ木ではなく、「自根」栽培が特徴。

 びらとり農協の選果場(荷菜)では、「びらとりトマト」の出荷が5月4日から始まっており、出荷は11月中旬まで続き、東京、大阪、神奈川、京都、札幌の市場へ送られる。

 農家から1日平均50~60㌧が持ち込まれるが、7月末から8月上旬のピーク時には100㌧以上が持ち込まれることも。糖度、大きさ、形を自動識別できる高性能カメラを備えた選別機で、21種類に分けられ、作業員90人がシフトを組み、期間中休みなく箱詰めなどの出荷作業にあたっている。今年は出荷量1万1700㌧、販売額40億円を目指す。

 遠藤桂一町長は「生産者、農業協同組合、普及センター、平取町が“四位一体”となって続けてきて現在に至っている。これからもたゆまず努力を続けていく。町は、2000年から農協と協力して新規就農の募集窓口を開設した。就農後の支援にも取り組み、新規就農をさらに強化させる。独身者にも就農できる就農チャレンジ農場も始めた。基幹産業として成長させていきたい」と強調。

 びらとり農協営農生産部の新田裕輔青果課長は「長年のノウハウを生かし、品質管理・安定供給に務め、今年も美味しいトマトを消費者に届けたい。たくさん食べほしい」と話した。

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