迫力満点の舟こぎ競争

　豊かな海の恵みに感謝し、豊漁を祈願する函館市南茅部地区の恒例イベント「第３８回南かやべひろめ舟祭り」（実行委主催）が３日、尾札部漁港で開かれた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、２０１９年以来、４年ぶりの開催とあって、再開を待ちわびた多くの市民や観光客らが会場を埋めた。

　メインイベントの舟こぎ競争には、２８チームが出場。６人１組で木製の磯船に乗り込むと、観客からの熱い声援を受けながら漁港内の往復コースで激しいデッドヒートを繰り広げていた。

　このほか特設ステージでは南茅部小児童によるひろめソーラン、南茅部高生徒の書道パフォーマンス、道教育大学函館校吹奏楽団による華やかな演奏のほか、ストリートダンスやフラダンスの演舞などが披露された。また、地場産の新鮮食材を使った「浜なべ」は限定５００食が３０分で売り切れる人気ぶりだった。

　札幌から訪れたという内海里美さん（５７）は「コロナ禍前にひろめ舟祭りのポスターを見て、ずっと行きたいと思っていた。迫力満点の舟こぎ競争に感動した」と話していた。