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苫小牧民報

苫小牧港を教育の場に 道運輸局・港開発 市外中学生を初受け入れ

北海道運輸局室蘭運輸支局や苫小牧港開発などによる、苫小牧港発着のフェリーを教育に活用する取り組みが実を結びつつある。子どもたちに海事や物流の重要性を伝えながら、フェリーの利用促進や将来の担い手確保につなげる、一石が二鳥にも三鳥にもなる狙い。前年度まで学校や旅行会社向けの体験会を開き、「教育旅行」の誘致を推進してきた。5月30日に市外の中学生を初めて受け入れ、生徒たちは船内の見学や船員の講話に目を輝かせた。

フェリーを見学する生徒たち

 同日は札幌新陵中学校の2年生104人、教員8人が登別市への宿泊学習の一環で、苫小牧西港フェリーターミナルに立ち寄った。同校は旅行会社の提案プランを踏まえ、「港でフェリーについて学ぶ機会はなかなかない」と旅行日程に組み入れた。約2時間を港学習に充てた。

 商船三井フェリーが受け入れを担い、停泊中のフェリー「さんふらわあ さっぽろ」(苫小牧―大洗航路)を学習の場に提供。生徒たちは広々とした船内や外部デッキを見て回り、髙薄佑太さん(14)は「フェリーの大きさに圧倒された。部屋もきれいに掃除され、従業員の仕事の丁寧さが伝わった」と喜んだ。

 同社の佐々木一史苫小牧船客予約センター長(41)、アテンダントクルー(海上社員)の大石百恵さん(26)、三等航海士の志井典子さん(27)が講話し、フェリーや船会社について解説。志井さんは「高給や長期休暇が魅力」と職場環境をアピールし「船を目的地に安全に運び、お客さまの笑顔を見たら、やりがいを感じる」と強調。生徒たちは真剣なまなざしでメモを取った。

 これまで港やフェリーで市内の小学生らが学ぶ機会はあったが、市外の中学校や高校などの学習プログラム受け入れはなかった。同支局や港開発、フェリー各社は2021、22年度、フェリー利用の教育旅行を売り込もうと、学校や旅行会社向けの体験会を開催。道内はもちろん、東北、首都圏にもPRし、旅行会社も教育旅行プランとして注目するようになったという。

 今年4月には十勝管内の中学校が修学旅行でフェリーに乗船し、同支局や港開発は「これまでの取り組みが実を結んでいる」と強調。9月には日高管内の小学校が修学旅行で、フェリーターミナルなどを見学する予定で、両者は「苫小牧港でしかできない学習プログラム。どんどん利用してもらい、子どもたちに関心を持ってもらえたら」と話している。

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