北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

網走タイムズ

「元気に育ってね」 ホタルの幼虫200匹を放流 網走西が丘小の児童

池にホタルの幼虫を流す西が丘小の児童

 【網走】網走西部地区資源保全協議会(佐藤義孝会長)が卯原内ダム下流に整備、管理している「北ほたるの里」で、網走西が丘小の児童がホタルの幼虫200匹を放流した。「昔の農村環境を取り戻そう」と、同協議会が毎年、同小児童とともに取り組んでいるもので、順調に育てば、夏ごろには成虫になって飛び交う姿が見られるという。

 同小の2―3年生17人と、同協議会の人たち、合わせて約40人が参加した。

 放流式では、同協議会の加藤勝巳副会長が、これまでの経緯を説明した。

 それによると、今年は放流式の1週間ほど前、同小にホタルの幼虫を届け、2―3年生に飼育、観察してもらった。この間、同協議会の上田薫前会長が同小でホタルに関する講話を開くなど、ホタルの知識と理解を深めてもらったという。

 加藤副会長は、あいさつで「ホタルの幼虫を放流し、生息数を増やすことで、水や森の環境を守る大切さを、小学生のみなさんと考えていきたい」と述べ、これからも取り組みに力を入れていくことを約束した。

 出席した水谷市長は「ホタルの幼虫の放流が始まったのは14年前。その時の小学生は、もう20歳を超えています。みなさんが大きくなっても、ここでホタルを観賞してほしい」、佐藤道議も「ここは、道内でホタルが見られる場所として、インターネットでも紹介されています。夏にはみんなでホタルを見ましょう」と呼びかけた。

 この後、放流式に合わせて毎年、同小にホタルに関する図書を贈っている網走工業の中山寿恵社長が、今年も児童に図書を寄贈。児童の代表が受け取った。

 放流に先立ち、児童が1週間飼育してきたホタルの幼虫にあてた手紙を朗読。「いっぱい食べて、大きくなってね」「けんかしないでね」「みんなで育てたホタルだから、元気に育ってね」などと読み上げた。

 いよいよホタルの幼虫を放流。コップに入れられた幼虫を池に流した児童は、一生懸命に育ててきた幼虫との別れがさみしそう。「元気でね」「まだここにいるよ」などと話しながら、池をのぞき込んでいた。

 同小のホタルの幼虫放流は毎年、同小3年生が取り組んでいるもの。今年で15年目になる。

 当初はホタルの飼育を手がける遠軽町の吉川博美さんが、同協議会の取り組みに協力。市卯原内地区で卵を採取し、ふ化したものを同小に届け、約1カ月間飼育してもらっていたが、現在は加藤会長ら同協議会のメンバーが幼虫を飼育、放流している。

 ここ数年は新型コロナ感染予防のため、、児童と協議会メンバーのみで放流していたが、今年はコロナによる制限も緩和されたため、今年は3年ぶりに放流式を開いた。

 上田前会長によると、昨年は密を避けるため、あまり観賞をPRできなかったが、シーズンを迎えると例年にないほどのホタルが飛び交ったという。

 今年のホタルは卵のふ化も例年よりかなり早く、今後の天候次第だが「夏には、多くのホタルが見られるのでは」と、今年放流した幼虫の成長に期待をかけていた。

 同協議会は、ホタルが飛び始める時期が来たら、足元の照明など夜の観賞ができる環境を整え、多くの人に観賞してもらうほか、7月下旬には「ホタル観察会」を開くことにしている。

関連記事

十勝毎日新聞

ポイ捨てゼロ願う ごみ拾い“袋文字” SNSで発信「皆さん考えて」【帯広】

 帯広市西9南1の加藤芳規さん(82)は8年前から毎日、近所のごみ拾いを続け、ごみ拾いSNS「ピリカ」に、2週間分のごみを集めた袋で作る文字アートの写真を投稿している。これまで「ポ・イ・ス・テ」な...

十勝毎日新聞

マチルダ 袋いっぱい 大感謝祭【芽室】

 芽室町内の農商工などが連携して町をPRするイベント「めむろ大感謝祭2024」(実行委主催)が23日、JAめむろで開かれた。大勢の家族連れらが訪れ、芽室の味覚を味わっていた。  「芽室に感謝す...

十勝毎日新聞

災害対応 海と空から 負傷者、物資の輸送訓練【広尾】

 広尾署と広尾海保などは21日、広尾町内の沿岸部で、災害発生時の負傷者や救援物資の海上輸送を想定した合同訓練を実施した。巡視船「とかち」や道警の災害ドローンが出動、緊急時の連携対応を確認した。 ...

函館新聞

函館市南茅部地区パワースポット巡るモニターツアー 観光庁の地域観光新発見..

 函館市南茅部地区のパワースポットや食文化に触れるモニターツアーが現地で開かれ、18人が参加した。参加者はパワースポット「吹上石(ぬけいし)」「垣ノ島遺跡の丘状遺構」を訪れ〝特別感″を満喫した。ア...

函館新聞

桜庭さん勝負の1年 ボウリング 12月マレーシアで大会 来年のデフリンピ..

 函館市の会社員、桜庭まどかさん(36)が、12月1日からマレーシアで開かれるボウリングの第10回アジア太平洋ろう者競技大会に日本代表選手として出場する。来年11月に東京で行われる4年に一度の聴...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス