GⅠ制覇し万歳! 浦河 三嶋牧場が勝利に沸く【浦河】
春のGⅠシリーズ開幕戦となる第53回高松宮記念(4歳上、芝1200㍍)が26日、中京競馬場で18頭が出走し行われ、12番人気のファストフォースが1分11秒5のタイムでGⅠ初制覇を飾った。生産した浦河町西舎の三嶋牧場ではレース後、関係者らが訪れ勝利の喜びに沸いた。
同牧場は、戦前から馬を生産してきた老舗の牧場。現在は、牧場スタッフ約70人。西舎の本場と野深分場、富川分場、平取分場で、繁殖牝馬約130頭を繋養するほか、育成も行っている大規模牧場。この春には約100頭の仔馬が生まれる予定だ。
中央競馬でのGⅠ勝利は、2021年のダノンキングリーで安田記念を制して以来約3年ぶり。優勝後、自宅には関係者や牧場スタッフが集まりGⅠ制覇を祝って笑顔で万歳した。
レースは、雨が降る不良馬場で行われ、ファストフォースは先行中団の好位置から直線抜け出し、並んできたナムラクレアの追走をかわし、見事、春のスプリントチャンピオン決定戦を制した。2着となったナムラクレアは浦河町西幌別の谷川牧場生産で、レースは、浦河町生産馬のワン・ツーフィニッシュで決まった。
牧場でのファストフォースについて、中村公昭野深分場長(45)は「今でこそ馬体重500㌔㌘を越える大型馬となったが、遅生まれで、おとなしく、とてもかわいい小さな馬だった」と振り返り、「レースは分場スタッフと見ていた。厩舎関係者がいい状態に仕上げてくれ、馬も頑張っていた。馬場の悪い中、鮮やかに勝ってくれてとてもうれしい」と声を弾ませた。
祝福に訪れた池田拓町長は「1着2着ともに浦河の馬で春から縁起のいいスタートとなった。この勢いで、春のクラシックシリーズを浦河産馬が活躍してくれれば」と期待した。
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