タンチョウ保護 マニュアル作成へ 鳥インフル感染に対応【釧路】
国の特別天然記念物で、絶滅危惧種に指定されているタンチョウの保護増殖検討会が16日、釧路市生涯学習センターで開かれた。環境省が、高病原性インフルエンザに感染したタンチョウを確認した際の対応マニュアル作成を盛り込んだ、生息地分散計画改定案を提出し、出席した委員らの意見を聞いた。
マニュアル作成は、昨年11月、釧路市内でタンチョウのひなが国内で初めて鳥インフルエンザに感染して死んだことを受けたもの。陽性確認時の給餌の可否の判断基準や連絡体制などを取りまとめる予定。
同省釧路自然環境事務所では、これまで鳥インフルエンザについて、関係機関などへの詳細な連絡体制を整えたマニュアルはなかった。ほかの野鳥と異なり広範囲で給餌業務をしていることから、タンチョウに特化したマニュアルの作成を決めた。今後、関係機関と話し合い、策定を進める。
このほか改定案では継続した管理に向け、各施策に優先順位をつけ、5年間で評価する実施計画を追加。約50人の参加者からは計画の実現可能性のほか、「自然エネルギー発電所の建設計画の情報提供などを優先させてほしい」などの意見が出された。
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