広尾町の漁業保志弘一さん(37)は、地場産コンブを粉末にした加工食品「星屑昆布(ほしくずこんぶ)」の販路拡大に力を入れている。販売を開始して1年が経過、当初は瓶詰めタイプのみだったが、手軽に購入できるようパウチパック商品もラインナップに加えた。「コンブを通して広尾と多くの人々をつなげたい」と話している。

パウチパック商品をPRする(右から)保志さん、中村さん
コンブは広尾沿岸の主力魚種の一つで、地域の風土・文化として定着している。保志さんは現役のコンブ漁師で、広尾コンブの高付加価値化や、コンブをテーマにした体験型観光の構築に取り組んでいる。
「星屑昆布」は出荷に適さない規格外コンブの有効活用として発案。一昨年に加工機材(粉砕設備)を導入し、昨年1月に瓶詰商品(70グラム入り、1000円)を発売した。粉末状の天然調味料で、帯広市内の飲食店でも採用されている。保志さんは「もともとはうま味成分、塩味もあり、肉との相性が良い。だし代わり、ごはんに振りかけてもおいしい。意外にチーズにも合う」と語る。
昨年暮れには、町地域おこし協力隊の中村麻矢さん(30)がデザインしたパウチパック商品(50グラム、600円)を開発。「星屑昆布」のロゴの背景に北海道を配し、広尾の位置を「☆」のマークで示した。裏面には保志さんのイラストとPRコメント、使用例を写真で紹介している。
中村さんは「パウチパックにしてお手頃感を出した。携帯しやすいのでちょっとした土産として、広尾を紹介するときのアイテムにしてほしい」とPR。瓶詰と違い、郵送しやすいのもメリット。
加工からパック詰めまで保志さんと家族による「家内工業製品」。保志さんは「観光や商品開発と連動することで漁業の魅力を高め、担い手不足などの課題を解決したい。十勝を代表する土産物にするのが目標」と張り切っている。
「星屑昆布」の問い合わせは保志漁業部(01558・2・2575)へ。
関連記事
限定りんご酒 今年も発売 めむろワイナリー【芽室】
芽室町内でワインを醸造する「めむろワイナリー」(尾藤光一代表)は20日から、町内の「松下リンゴ園」(松下忠雄代表)で収穫したリンゴを加工した酒「シードル」を発売する。取り扱いは町内とオンライン...
養殖生き残り「幻のサクラマス」味わって 応援セット提供【帯広】
帯広地方卸売市場(帯広市西21北1、高嶋昌宏社長)は、大樹漁協の若手漁業者らが試験養殖した“幻のサクラマス”を使った海鮮丼などを「大樹サクラマス応援セット」として、場内食堂・ふじ膳で22日から期間...
薫製専門店が開業 無添加そろえ「高森商店」【帯広】
帯広市内でも珍しい薫製の専門店「高森商店」(東1南8、高森圭司社長)が2月にオープンした。高森社長は「子どもからお年寄りまで、幅広い世代に薫製の魅力を伝えたい」と話している。 高森社長は1...
新作パン来場者が審査 満寿屋商店開発コン1位は…【帯広】
パン製造販売の満寿屋商店(帯広市、杉山雅則社長)が同社のパン職人を対象にした新商品開発コンテスト「ますやカップ2023」で、管内農家のブルーベリー、ラズベリージャムを使った「コキーユ ベリー&チ...
帯広のインデアン、ファイターズ新球場で期間限定ショップ【北広島】
北広島市に建設されたプロ野球パ・リーグ「北海道日本ハムファイターズ」の新本拠地球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」で行われる30日からのファイターズ開幕3連戦に合わせ、藤森商会(帯広市、...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
アイヌの伝統マキリを自作 飯島さん たたら製鉄法で 虎杖浜の砂鉄と木炭使用 白老
2「無印良品」木野出店計画 十勝初、来年にも【音更】
3クレープ「いかが」 テイクアウト専門、中島町の中心街にオープン【室蘭】
4高橋隼斗選手が健闘を誓う 多賀グリーンカップ争奪 学童野球3年生大会に出場【えりも】
557人が感謝を伝える 20日 堺町小で第67回卒業式【浦河】
-
1
元衆院議員金田誠一氏死去 75歳 道南から悼む声
2子供たちを花火で応援 3月釧路町で多彩なイベント準備【釧路町】
3「無印良品」木野出店計画 十勝初、来年にも【音更】
4クレープ「いかが」 テイクアウト専門、中島町の中心街にオープン【室蘭】
5ホッキョクグマ「ミルク」死ぬ 繁殖同居中「キロル」とけんか 釧路市動物園