函館市と北ガス 包括協定に脱炭素社会実現追加【函館】
函館市と北海道ガス(札幌)は13日、2020年8月に締結した「協働のまちづくりに関する包括連携協定」に新たに「カーボンニュートラル(CN)の実現に関する連携事項」を追加した協定内容を合意した。市民サービスの向上と地域の活性化を目指した連携体制の推進に加え、温室効果ガス排出量実質ゼロの実現に向けた取り組みを強化する。
同社は函館のほか、厚沢部町など道内5自治体と包括協定を結んでいるが、CN実現を項目に加えたのは初めて。
これまでの連携事項は、災害時の支援、健康増進・福祉、環境保全・リサイクル、地域産業の振興、観光振興、地域の開発・活性化、文化・スポーツの振興の7項目。実現した主な取り組みは「ガスマイホーム発電の補助金新設」「観光ライトアップ施設へのガスコージェネレーション(熱電併給)システム導入」「はこだて市民健幸大学との連携」などが挙げられる。
新たに追加したCN実現に向け、市が研究を進めている、養殖昆布による二酸化炭素吸収の取り組み(ブルーカーボン)への協力や、補助金を活用したガスマイホーム発電(コレモ・エネファーム)の普及、再生可能エネルギーの導入推進などを想定している。
市役所での締結式では同社の川村智郷社長と工藤寿樹市長が協定書を交わした。工藤市長は「今年度も健康に関するイベントへの協力や省エネへの支援など、地域振興への多大な協力をしていただき感謝している」と話した。川村社長は「脱炭素社会の実現に向けてさまざまな取り組みを進めている。函館が元気になるような支援を目指して頑張りたい」と語った。
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