全国算数数学 授業の達人大賞で附属の赤本教諭最優秀【釧路】
全国の小中学校、高校において意欲的で創意あふれる指導により優れた授業を実践した算数、数学科の教員を表彰する「2022年度第15回算数数学 授業の達人大賞」(東京理科大学主催)で、北海道教育大学附属釧路義務教育学校後期課程の赤本純基教諭(36)が、ただ1人の最優秀賞(大賞)を受賞した。道内の教員が受賞するのは今回が初めて。動画教材を活用した授業構成が評価された。
受賞の対象となった授業は、赤本教諭が昨年9月22日に同校で8年生に行った単元名「1次関数」。中学、高校向けの学校放送番組NHKEテレ「アクティブ10マスと!」(放送リスト第3回「1次関数」)を活用した。同番組を視聴後、「1枚2000円のTシャツが、A店は5枚以上購入で3500円引き、B店は何枚でも20%引き。購入する枚数が5枚以上の時、枚数によってどちらの店が安く買えるか判断しよう」との課題を設定。1次関数を使って「A店をy=2000x―3500」「B店をy=1600x」と表し、Tシャツの枚数と代金の関係を表した直線のグラフをそれぞれ作って比較し「8枚までならA店、9枚以上ならB店で購入すると安い」と判断する授業を展開した。
赤本教諭は知人の勧めで今回初めて応募し、同校の内山隆校長の推薦を得て、授業の映像や学習指導案、生徒への配付資料などの関係書類を提出。同大の教員らで構成する選考委員会の2次にわたる審査で受賞が決まった。昨年12月4日の授賞式(東京)で表彰状が授与され、選考委員より「『問題解決の授業』が日常化されていることを裏付ける単元1時間ずつの学習状況が明確に分かる学習指導案」などの講評を受けたほか、授業映像も配信された。
赤本教諭は、大学院時代に指導を受けた道教大釧路校の早勢裕明教授や授業づくりで協力した釧路算数数学教育研究会のメンバーに感謝の気持ちを示し「釧路で仲間たちと取り組んできたことが認められてうれしい。今後、活動をさらに発展させる起爆剤になれば」と笑顔で話していた。
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