過去最低を記録したサンマ棒受け網漁（８月、花咲港）

　【根室】全国さんま棒受け網漁業協同組合（本部・東京、略称・全さんま）は１０日、２０２２年の全国サンマ水揚げ状況を公表した。昨年水揚げされたサンマは全国、北海道ともに記録が残る中では過去最低を記録。花咲港は１３年連続水揚げ日本一を確保したものの、９５６４㌧（前年比９％減）となり、２０年の８６１６㌧に続き１万㌧を割り込んだ。

　全国で水揚げされたサンマは、前年比２％減の１万７９１０㌧で４年連続過去最低を更新。北海道の水揚げは前年比９％減の１万８１８㌧で、３年連続２万㌧割れ。花咲以外も厚岸が同９％減の１２２９㌧（全国５位）、釧路が同７９％減の２５㌧（同９位）だった。

　本州の水揚げは、前年比１２％増の７０９２㌧と前年を上回ったが２年続けて１万㌧割れ。岩手県大船渡が同２４％増の３０５４㌧（全国２位）、宮城県気仙沼が同２％増の２２６６㌧（同３位）、同女川が同５％増の１２９５㌧（同４位）と続く。

　一方、全国の水揚げ金額は前年比９％減の１０３億１１７９万円。北海道が同２０％減の５６億１８８４万円で、花咲が同２１％減の４９億５７９７万円、厚岸が同１２％減の６億４４２８万円、釧路が同７０％減の１６５８万円。

　本州は前年比９％増の４６億９２９５万円。大船渡が同１６％増の１９億８５５３万円、気仙沼が同４％増の１５億１９８６万円、女川が同９％増の８億８２７２万円など。

　１㌔当たりの平均単価は、全国で前年比７％減の５７５円となったが２０年の４８０円を上回る高値に。北海道は花咲が５１８円、厚岸が５２４円、釧路が６７６円だった。