北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

十勝毎日新聞

広がる善意の振り袖 美容室VESSが晴れ舞台支援【帯広】

 経済的な理由などで振り袖が着られない女性に格安で着物を貸し出し、着付けからヘアメークまで支援する取り組みを続けている帯広市内の美容室「VESS」(西18南4、長岡行子代表)が今シーズンも地域住民から振り袖の寄付を受けた。十勝管内でも「二十歳のつどい」が迫る中、「(振り袖や式典を)諦めている子がいたらぜひ連絡してほしい」(長岡代表)と呼び掛けている。

昨年12月に寄付された振り袖を手にする長岡代表。「連絡をもらえたら私もうれしい」と話す

 VESSの取り組みは2008年、長岡代表が知人から振り袖の寄付を受けたことがきっかけで始まった。「そこから毎年、2~5人ずつ着付けを担当してきた」と言い、これまで支援してきた女性は50人に上る。今シーズンも1人親家庭の女性や児童養護施設出身の女性など4人が利用を決めており、父子家庭の父親からは「成人式の娘の着物をどのように準備したらいいか」などの相談もあるという。

 昨年12月にも長岡代表の元へ着物一着の寄付があった。寄付したのは帯広市内の50代女性。自分が成人式で着た振り袖が家で眠っていることに気がつき、ぜひ寄付したいと「36年ぶりに引っ張り出した」。

 「せっかくならいろいろなデザインの中から選ばせてあげたい」と長岡代表。今回の寄付でVESSにあるレンタル用着物は10着になった。古い着物は袖付け部分が破れてしまっていることもあるが「スタッフで修繕し、着られるようにしている」とし、振り袖の寄付も常時受け付けている。

 使用した振り袖は次の年に支援を望む女性のためにクリーニングや修繕を施す。支援を利用する女性たちからはそれらの料金に充てるための8000円のみをもらっているが「女性たちに『支援の輪に加わった』という実感を持ってもらえたら」という長岡代表の願いからだ。

 成人式後の「後撮り」や20歳では着る機会がなかったが「やっぱり着てみたい」という女性にも対応する。長岡代表は「地域の人がつないでくれた思いのバトンをこれからもつないでいきたい」と話す。

 問い合わせはVESS(0155・38・3558)へ。

関連記事

苫小牧民報

「男なのに」中傷はねのけ 苫小牧の小3年 3年間伸ばし ヘアドネーションに..

がんの治療などで髪を失った子どもの医療用ウイッグに髪の毛を提供するボランティア「ヘアドネーション」に協力するため、苫小牧市柏木町の中田知成君(9)=泉野小3年=が26日、豊川町の美容室「today...

函館新聞

SCSK北海道函館オフィスが開設、産学連携の拠点に【函館】

 IT大手SCSK(東京)の子会社で、システム開発やIT業務支援を手掛けるSCSK北海道(札幌、梶田清隆社長)が、道南における営業拠点として函館オフィスを函館市大手町に設置し、26日に開所式を開...

函館新聞

刻んだ歴史、次代に継承へ 遺愛学院本館が報道公開【函館】

 2018年から保存修理工事中の国の重要文化財「遺愛学院本館」(函館市杉並町)が27日、報道陣に公開され、復元した講堂やホールなどがお披露目された。新年度にも校舎としての利用を再開し、遺愛女子高...

十勝毎日新聞

3年ぶり1位 道の駅満足度総合ランキング【上士幌】

 旅行情報誌「北海道じゃらん4月号」(リクルート北海道じゃらん発行)の「2024年道の駅満足度総合ランキング」で、「道の駅かみしほろ」が3年ぶりに1位になった。運営する指定管理者の観光地域商社「k...

十勝毎日新聞

キッチンカーも集結 全道の店、多彩な食提供 週末営業の「ストック」【新得】

 新得町内のコストコ再販店「STOCK(ストック)」(5南4、古川文将代表)が、全道各地から集まったキッチンカーでにぎわっている。営業が始まる週末の金曜午後5時前には、開店を待ちかねた町内外からの...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス