全国大会への出場を決め意欲を示す宍戸さん

　釧路工業高校マイコン部に所属する電子機械科２年の宍戸優介さん（１７）が、７、８日に大阪府で開かれる「ジャパンマイコンカーラリー全国大会２０２３」への出場を決めた。同校生徒が今大会への出場権を獲得するのは３年連続。昨年１１月に開かれた北海道地区大会（ベーシッククラス）で上位成績を収め、念願の全国切符を手にした宍戸さん。「北海道の代表として、より高い順位を目指して頑張りたい」と抱負を語る。

　マイコンカーとは、電池モーターとプログラムで自走する手作りの模型自動車。競技は初心者向けの「ベーシック」、より難易度が高い「アドバンス」、カメラ付き車両で走行する「カメラ」の３部門で、下り坂やカーブのコースを２台が併走してベストタイムを競う。

　同部では顧問の平澤友規教諭の指導を受け、部員６人がＣＡＤ（コンピュータ支援設計）で図面を作り、協力して車体製造や基板回路のプログラミングを行い、マイコンカーを製作した。

　全道大会は１１月２７日に苫小牧工業高校で開かれ、３１台が出場したベーシッククラスには同校から５台が参加。１周５０・９５㍍の走行タイムを競い、宍戸さんは会場での練習走行でネジが１本外れるといったアクシデントがあったものの、２９秒６６で４位に入り全国切符を射止めた。

　大阪府寝屋川市で行われる全国大会では、コースが約２０㍍長い７０・２１㍍となるほか、Ｓ字カーブが連続するなどコースの難易度も上がる。宍戸さんは先輩から前輪のタイヤ、同級生からコース内の白線を読み取るセンサーの提供を受けるなど、共に全国を目指し奮闘した仲間の思いを引き継いだマイコンカーの調整に余念がない。「坂を下りた後のカーブでスピードがつきすぎるので、コースアウトしないように気を付けたい。まずは完走を目指し、その上で上位入賞を狙いたい」と意気込みを見せた。